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百鬼夜行?深夜に聞こえた謎の喧騒

これは、霊感などないと言っている夫の体験です。当時まだ学生で一人暮らしをしていたときで、得体の知れない怖さがあったと話していました。

突然聞こえてきた声や足音

研究で忙しくなっていた当時の夫。大学とアパートを往復するだけの日々が続いていて、わずかな時間でテレビを見たりゲームをしたりするのが唯一のストレス発散だったそうです。

その日も、11時過ぎ頃にようやく落ち着くことができ、布団に入ってゲームをしていた夫。すると、外がガヤガヤと騒がしいことに気づきました。
当時夫が住んでいたのは、駅前の通りからちょっと入った住宅街の一角。たしかに人通りのある場所ですが、そんな遅い時間に賑わうことなんてありません。
(イベントでもあったのかな)
夫はそう考え、特に気にしなかったそうです。

次第に近づく足音

ところが、夫は次第におかしいことに気づいていきます。大勢の人が歩いているような音は、いつまで経っても収まりません。
それどころか、音は近くなっていて
「ドーン、ドーン」
と、太鼓を打つような音までするではありませんか。

(お祭りかな?こんな遅くまで?)

ちょっとだけ何をしているのか見たい衝動に駆られた夫。でも、明日に備えようと、それはしませんでした。

しかし、ザッザッという足音やガヤガヤした話し声、太鼓の音はさらに近づいてきます。まるで、アパートのすぐ側に来ているかのように。

(何かおかしい)

夫は怖くなり、ゲームを止めて寝ることにしました。
音はさらに近づいてきます。
異様な怖さを感じた夫は布団に潜り込み、身を隠すようにしていました。そして、ついに音は布団のすぐ脇で聞こえるになったそうです。

(絶対、すぐそこにいる!)

怖さを押し殺し、身を縮めて耐えているうち、音はようやく去って行きました。
翌日、一応友達に聞いてみたところ、そんなイベントもお祭りもなかったそうです。


百鬼夜行だったのか?

結婚後、夫からこの話を聞き、二人で調べた結果
「百鬼夜行ではないか?」
という結論に至ったわけですが、夫は同じ部屋で2回も体験しているそうです。通り道になっていたんでしょうか。

余談ですが、数年前のライターオフ会で、全国の怪談話を出版している人と知り合いました。意気投合してオフ会の後少し飲むことに。彼女は、ちょうど夫がかつて住んでいた地域の怪談話の取材を終えたところでした。そこで、夫のこの体験を話すと
「もっと早く会いたかった〜」
と悔しそうにしていましたね。ちょっとの差で収録されていたかもしれないのに、確かに残念ですw






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