見出し画像

漁師を側で見て

先日、沖縄県の西表島に遊びに行った。

西表島には、私の親戚が住んでいて毎年遊ばせてもらっている。
私自身に血のつながりはないのだが、叔母さんが嫁いだことで親戚になった。
すごい運の巡り合わせだ。

叔父さんは漁師をしていて、島に行くと漁船に乗せてもらって漁に連れて行ってくれる。

こんな経験ができるのは本当に恵まれているし、当たり前ではない。

朝一で漁から帰ってくると、それに合わせて島の居酒屋を1人で切り盛りしている女性が魚を仕入れにやってくる。

夜は毎日飲み会なのだが、この女性も参加した日があって、毎日仕入れに行っているが船に乗せてもらったことはないから羨ましいと言われた。

きっとその言葉は本音だと思う。
自分は甥っ子で、年に1,2度しか会わないから相当もてなしてもらっていることに感謝しなければならない。
いくら親戚とはいえ、職人さんの仕事場に入るのだ。
そこにはリスペクトを持たないといけないし、叔父さんの仕事への姿勢が垣間見えた気がした。

ちなみに、私を漁に連れて行ってくれるときは大漁になるように狙ってやっていると聞いた。
せっかくきた甥っ子に魚をいっぱい見せてやりたいという心かららしい。
叔父さんはそれを自ら口にすることはない。
まさにプロである。
心から尊敬する。

実際に漁に連れて行ってもらったときの一枚

余談になるが、漁師は自分の船の名前に女性の名前を入れる人が多いらしい。

例に漏れず、叔父さんの船にも自分の名前と叔母さんの名前を合わせた名前の船がある。
漁師にしかできないこの愛情表現はめっちゃかっこいいなと思った。

この話題を振られた途端、叔父さんの歯切れが急に悪くなる。
どうやら、男は好きな女に弱いのはいくつになっても変わらないみたいだ。
その照れ臭そうな姿が可愛らしかった。

そんなこんなで夜も更けて、ベロベロになって帰って行った叔父さん。
家で飼っているハムスターの餌やりを放ったらかして飲んでいたことが叔母さんの逆鱗に触れ、しばらく家に入れてもらえなかったみたいでした。

おしまい。

この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?