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空き家を民泊にしたい。必要な消防設備について|不動産知識_NO.02

こんにちは。mittuです。
この度は『mittu's magazine』をご覧いただきありがとうございます!
今回は【空き家を民泊化する際に必要な消防設備】について勉強したことを書きたいと思います。誤っている可能性もあるので、最後はご自身で必ず確認してください🙇‍♂️
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宮城県のとある空き家→2024年1月からゲストハウスとしてオープン!

Empty House - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

ま・え・が・き

私は、市場に出回っていない利用可能性の低い空き家について、その有効活用方法を探求している学生です。
近年の空き家の増加に対して、それをシェアハウスや民泊にして活用する事例が増えてきています。中でも、戸建て住宅の用途を変更して民泊等にする場合、追加で消防設備などの設置が求められてくるそうです。
空き家を転用して活用する際には、こだわりたい内装デザインとか以外にも運営上必要なものを整備するコストもかかることに気をつけなければなりませんね。

そもそも、なぜ消防設備は必要なのか?

民泊はホテルや旅館などのように消防設備の設置が必要であることはなんとなく分かります。ですが、必要な理由を問われるとうまく説明できない(私)。
ということで、まずはなぜ消防設備が必要なのかを調べました。

消防設備の設置については「消防法」という法律で規定されています。消防法とはどんな法律なのか。消防法の目的は「火災や地震といった災害から国民の生命と財産を守ること」とあります。要するに、消防法は、民泊で言うとその建物に関わる人(宿泊客、ご近所さん、周辺住民、地域環境...)の生命と財産を守るために存在し、そのための消防設備が消防法内で規定されているということになります。
民泊は不特定多数の人が出入りするためホテルや旅館と同じく「特定防火対象物」というものに該当します。実際に、ホテルや旅館に宿泊してそこで火災が発生した場合、自宅と違い勝手がわからないのでパニックになってしまいますよね。そのため、このような宿泊施設は火災発生時の人命リスクが高いため、消防設備の設置が必要になってきます。

民泊化に必要な消防設備とは?

民泊でも消防設備が必要になることは理解することができました。
次は、どのくらいの規模でどんな設備が必要なのかを調べていきます。
戸建て住宅を民泊化する場合に必要となる消防設備と設置基準は以下の表のようになるそうです。

民泊に必要な消防設備の設置基準

調べた結果、全ての宿泊施設に設置が必要なものは、「自動火災報知機・誘導灯・誘導標識」であることが分かりました。特に自動火災報知機については、平成27年の法改正により、宿泊施設や高齢者施設のような避難に時間を要する人がいる用途の施設に対して、延べ面積に関係なく義務付けられました。宿泊施設や高齢者施設などでは火災が発生すると大規模な被害をもたらすため、民泊でも確実に対応することが求められるようです。
ですが、防火対象物の中でも延べ面積300㎡未満のもの(特定小規模施設といいます。)に該当する比較的小規模な施設に対しては自動火災報知機の特例があります。そのため、設置義務であるものの低コストで導入することが可能です。設置義務である「自動火災報知機・誘導灯・誘導標識」以外にも規模に応じて様々な消防設備の設置が必要になるので、しっかり確認する必要がありそうです。

外壁ラスモルタルで漏電火災報知器が必要な理由って?

上の表の中で私が一番分からなかったことが、漏電火災報知器の設置基準にある「外壁ラスモルタル」である場合についてです。
なぜ、外壁がラスモルタルだと漏電火災報知器が必要になるのか調べました。
以下の記事でわかりやすくまとめられていたのでご覧ください。

ラスモルタルとは、「ラス」が「金網」という意味で、モルタルの剥離を防ぐ下地材として使われます。

ラスモルタル

余談ですが、そもそも日本でモルタルが頻繁に使われるようになったのは1923年の関東大震災以降だと言われているそうです。モルタルには耐火性があるので、第二次世界大戦中には防火対策としてもラスモルタルが使われました。しかし、現在の外壁材の主流はより高性能な乾式のサイディングであり、施工に時間がかかるモルタルは外壁材としてあまり使われなくなりました。
そんな外壁ラスモルタル物件を住宅用として利用する分には問題はないのですが、現在存在する築古の空き家には外壁がラスモルタルの物件が多いので、その物件を民泊化する場合には注意が必要になります。
下の引用した図が火災の危険性を分かりやすく示しています。

ラスによる火災の危険性
漏電火災警報器による対応

つまり、外壁がラスモルタルであり、モルタルに亀裂などがある物件の場合、そこから雨水などが入り込みラス(金属)が濡れることにより通電して火災する恐れがあります。また、電流が50Aを超えても火災につながる恐れがあるため注意が必要です。民泊用に物件を探す場合にはよく確認する項目になります。

最後に

今回は、空き家を民泊化する際に必要な消防設備について、私が勉強した限りでまとめました。
実際に空き家を民泊化するといっても、こだわりたい内装のこと以外に消防設備のような運営上必要になるものにも注意しておく必要がありそうです。宿泊される人の一時的な快適さだけでなく、緊急時の安全性に十分配慮した民泊運営をしていけるといいですね
私もいつか、古民家を活用して1~2件民泊を経営したいと思っているところです。

\ご覧いただきありがとうございました/

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