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『原爆の子』と鈴木喜代春

広島に原爆が投下されてから6年後、黒石小学校の教師だった26才の鈴木喜代春は当時受けもっていた4年生に長田新編集『原爆の子』の読み聞かせをして、生徒全52名に詩や作文を書かせ10月26日に学級文集「みつばちの子ーせんそうと平和」4号を発行した。その中に飯口昭子さんの詩「ピカドン」もあった。全国で作文教育が実践される中でこのような文集が作られ交換が行われ「みつばちの子」は全国的に大きな話題となった。そんな中で生徒45名の作品がさがわ・みちお編「お父さんを生かしたい」青銅社(1952.2.10第1刷発行)の小学校低学年の部にも掲載された。そしてその後、峠三吉は詩集「原子雲の下で」への作品募集の「おねがい」(6月1日付)に飯口昭子さんの「ピカドン」の詩を1篇だけ載せた。峠三吉がどこでその詩を目にしたのかはまだわからない。
学級文集「みつばちの子ーせんそうと平和」は1号から17号まで秋田大学附属図書館に戸田金一氏の寄贈をうけて北方教育資料として保存されている。

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