スペシャリストorジェネラリスト

スペシャリストがもてはやされる時代である。

当社でも、働くカテゴリー(営業系、システム系、研究系、生産系等)を決めて、本人の希望がある場合を除き、そのカテゴリーでキャリアアップする制度に、数年前から移行した。(それまでは総合職という名の通り、色んな職種を経験してキャリアアップすることが、良しとされていた)

政府も、今までのような新入社員から退職まで一社専属でキャリアを終えるよりも、スペシャリストとして、他業種を渡り歩き、人的流動性を担保し、より国として力を入れるべき分野(例えばデジタルトランスフォーメーションとか)に人が集まることが望ましい、としている。

概念としては理解するけど、実際に会社で転職組の人と働いてみて、そして、自分も転職活動を一度してみた経験もして、あるいは一企業に18年勤めた身として、色々違和感はある。

例えばこんなこと。
・転職組は確かに優秀だけど、(人によるけど)平均2〜3年でまた転職していく。(いわゆるジョブホッパーが多い)
・転職組はスペシャリストとして入社してくるので、自分の職責以外の仕事は拾いに行かない傾向にある
・転職組は社内に人間関係がないのと社内ルールが分からないので、社内調整とか苦手。
・転職組は愛社精神が薄い
・スペシャリストとして生きるということは、逆に言うと大きな職種転換はやりづらい。例えば、私みたいに40でいきなり教育やりたいと思っても、転職はかなり難しい。(皆一生同じ分野で生きたいと思ってるんだっけ?という話)
・いま所属している営業サポート業務もそうだけど、世の中にはスペシャリストとは言えないけど重要な仕事は沢山ある訳で、その人たちはどうキャリアを描くの?問題。

これうちの転職組の人読んだら怒られそうだけど。笑

でも、なんか変だよ日本人、じゃないけど。笑

なんか全員が全員、スペシャリストとして生きてくって結構難しいし、それでは社会や会社が回らない。

一昔前でいうと、すべての目標がKGI、KPIで数値化されるべきで、数値化されない仕事や数値化できない部分は、全然評価されない、ということもあったけど。(いや、今もめちゃあると思うけど)

あれも違和感しかないもんな。

特に最近、営業サポートとして仕事して思うのは、それぞれの職責からはこぼれ落ちそうな、でも放っておくとヤバい仕事のタネを、いかに早く見つけて、対応策を考え、処理するか(三遊間抜け処理係的なやつ。笑)が、めちゃ大事な気がしていて。

そういう仕事ってえてして面倒くさいし、誰もやりたがらないし、放置されがち。それを進んで拾って、整理して、対応してくれる人って、社内ではかなり貴重なのよね。

その仕事はスペシャリストとは世間一般では言わないかもしれないけど。そういう全体を俯瞰して動ける人はやっぱり優秀。

そういう人は、オペレーション的作業に没頭することなく、その仕事の意義とか、他の仕事との関係性とか、他の人も出来る代替性とか、そういうことを意識して仕事するから、例え何かスペシャリスト的な仕事をやらせても、やっぱり優秀なんだよね。

つまり、スペシャリストだろうが、そうでなかろうが、自分の仕事の枠を超えて仕事をする奴がやっぱり社会では優秀で。

そういう意味で、あまり転職組が良いとか、一社専属の生え抜きが良いとか、は無いのだけど。

でも。

私の師匠?である、元労働組合委員長の赤塚さんいわく。

「三浦さん、外から来た優秀で経験豊富な人から、素直に学んで、早くスキルや経験を学ぶんだよ。転職組の人がまたいつか去るときに、その人の持ってるものを全て引き継いでいられるように。

やっぱり生え抜きの人の愛社精神というのは大事で。会社を変えたい、というエネルギーは、転職組より生え抜きのほうがあるんだから。

だから、転職組を『あいつはいけすかねぇ』とか言って拒否したり、ハブにしたり、受け入れる土壌を作らない社員も多いけど。

そんなことしてないで。早くその人から学ぶのが正解なんだよ。」

と言ってて。

本当にそうだなぁと思っている今日このごろ。

最近うちの営業サポートにデータアナリティクスのチームが入ってきて。その人たちがもう、なんていうか。とても異色で。笑

例えるなら。
踊る大捜査線で、前線には絶対出ないけど、作戦本部でニヤニヤしながら、データ分析して、偉そうに意見言ってるイケスカナイ奴ら。そんな感じ。(これその人たち見てたらマジ怒られるな。笑)

全員ソフトバンクやアクセンチュアなどの出自で、データ解析のプロ。彼らと仕事して、どう営業の仕事をアップデートできるか、他社にはない圧倒的な武器を営業に与えられるのか、そんな営業サポート業務が出来たら面白いなぁとワクワクする。

ただ、まだ話しかけるきっかけが見つからなくて、一人でワクワクしてます。笑
(ちょっとコミュ障なので。笑)

なので、なんていうか、私の個人的な感覚としては。

スペシャリスト+ジェネラリストのバランスが大事で。何かこれには詳しいけど、何でもやるよ、的な感じ。

そして転職をするのも良いけど。
もしその会社が好きなら、その会社の社会的意義を感じるなら、あるいは、その会社のトップが魅力的で支えたいと思うなら、全然転職なんてしなくてよいし。むしろ社内でガツガツ意見言って、改革して、大変だけど、面倒だけど、会社のため、社会のために働けたら。それはそれでカッコいいんだよな、と思うのだ。

って言いながら。
会社から独立して、どこにも所属せずに個人で働いてる人とか見ると。スゲ~カッケーと思うし。自分だって60になったら、それ移行働きたかったら、独立するかマックのバイトになるしか無いわけで。笑

個人としても独立できるくらい、スキルと人間的魅力を身に着けたいなぁー。と思ったりします。

以上







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