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シェルター(一時保護施設)は特別な人のためのもの?フランス「女性の家」に学ぶ

今日はシェルターについて、ちょっと考えたことを書きたいと思います。

家族で住んでらっしゃる方なら、誰しも一度は「もう家出してやるっ!」
という気持ちになったことはあるんじゃないでしょうか。

夫と喧嘩したとき、子ども達のお世話にお手上げ状態のとき、お父さんやお母さんと言い合いになったとき。
家族が自分を分かってくれない!誰も私のことを助けてくれない!
みんな大っきらいだ〜!!!!!(笑)

なんて思ってしまうのは、きっと私だけではないはず。(だと信じたい)

そんなときに、ふとどこか遠くへ行ってしまいたい。と思ったり、少しの間でも家事や子どもたちの心配をせずに、寝泊まりできる所があったらなぁと考えることがあります。

そこで、頭に浮かんできたのがシェルターという存在でした。シェルターとは、暴力や虐待の被害者が一時的に保護されて住むことができる施設のことです。

以前、フォローしているInstagramアカウントで紹介されていたフランス サン・ドニにある「La Maison Des Femmes(女性の家)」のことを思い出し、調べたくなりました。

https://www.ch-stdenis.fr/service-de-soins/femme-perinatalite/la-maison-des-femmes

この施設は、総合病院の敷地内にあり、とてもカラフルな見た目をしていて可愛らしいイメージ。

調べていて気づいたことなのですが、日本では被害者を守るためという理由ですが、シェルターの立地やサービスなどは非公開にしている場合がほとんど。被害にあって始めて専門の機関へ問い合わせし、施設や団体を紹介されることが多いようです。

そんな日本のシェルターと比べるとフランスの「女性の家」は変わっていて、SNSまであります。

利用者を特定するような情報はありませんが、サービス内容だったり、経営者やドクターのお話、どんな方が利用してその後どうなったかなどのレポートが、すてきなデザインでちゃんと公開されています。

傷やメンタルのケアから、護身術(空手など!)のクラスもあるみたいです。

わたしは、この「女性の家」を調べていて2つのことを感じました。

一つは、このような問題をタブー視することの弊害。
暴力や虐待が一線を超えてしまっていることは確かで、命の危険が伴うのも確か。だからと言って、隠せば隠すほど当事者だけが苦しむことになったり、取り返しがつかなくなったりするのかもしれないと感じました。

「女性の家」のように見た目もカラフルで、誰がやっているかが分かって、中でどんな生活ができるのかが分かることは、利用のハードルをぐーんと下げることに繋がりますよね。ちょっと最近危ない感じなってきているから、講座やお話会にまずは参加してみようかっていう具合に。

https://www.instagram.com/p/Chh5TU2LXBs/

もう一つは、ひとつ手前の段階で助けを求めている人はいるということ。
暴力や虐待まではいっていなくても、心が傷ついてしまったり怯えている人はいると思います。その段階の人が利用できるシェルター(と呼べばいいのかは分からないけど)があったら、未然に防げることがたくさんあると感じました。

コロナが流行り始めた時期に、知人から聞いて記憶に残っている話があります。家族で一緒に過ごす時間が増えたけど、夫との価値観が違いすぎてしんどい。コロナが落ち着くまで一時的に別居したいという内容でした。彼女は今も家族で暮らしていますが、そのときにもし、1、2泊でも子どもを連れて過ごせる安心な場所があったら、もっと気楽にやり過ごせたのではないかと思うのです。

行き詰まった家の空気が嫌で、子どもを連れて実家に帰るという人もいると思います。これは少数かもしれませんが、リフレッシュにホテルに泊まってみたりする人もいるかもしれません。でも、ホテルは高額になるし、子どもが小さいと難しい。実家も遠ければまた難しいのです。

そんなときの選択肢の一つとして、自分のまちにシェルター的な施設があれば・・・!

「ちょっと週末は子どもらとシェルターで過ごすんでよろしく」って感じで、気軽に利用できるレベルのシェルターっていいんじゃないだろうか。
平日だって、自分のまちにあれば、そこから子どもたちは通園もできる。設備もデザインもちゃんと整っていて、おいしいご飯とお風呂もあったら本当に幸せじゃないだろうか・・・(妄想です)

一方で、わたしたちそれぞれにとって大切なことは、そういう場所を利用したり、家族、近所の人や友達を頼れる精神を持っておくことだとも思う。これは、一人で強がるよりもずっと難しいこと。自然にできている人は素敵です。なかなかできない私は、ついつい自分で背負い込んでしまう。

頼れる場所をまちに作ることも大切だけれど、私達自身がもっとオープンになり、身軽になれば、手を差し伸べてくれる人はたくさんいるはずだとも思ったのでした。

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