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韓国の食肉飼育場から救われた犬たち (2) それからどこへ行くのか?

この記事は前話からの続きです:https://note.com/miumiu_hime/n/n709ab895cf89

犬たちを救助したNGO「HSI/人道的国際社会」韓国のコンサルタント、キム・ナラさんは「食肉飼育場で犬たちは私たちに気づいてもらおうと必死だった」と記者会見で語りました。

劣悪で残酷な環境から救助された犬たちは、それからどうなるのでしょうか。

食肉場からの救助は、たくさんの計画と準備を要する大仕事です。

ほとんどの犬たちは飼主を見つけるために海外へ飛ばされる必要があります。韓国では犬の養子縁組制度はまだ珍しいからです。

海外へ移送するためには、保護した犬ぜんぶにワクチンを接種し、検疫し、健康診断が必要です。NGOスタッフは獣医と一緒に何度も飼育場を訪れ、検疫中に犬の世話をしつつ必要なら栄養食も与えます。

すべての犬の飛行手配を行い、移送用ケージを注文し、米国とカナダへ避難先を見つけに行くのです。

または、犬を連れて行けば養子縁組を探すのを手伝ってくれる可能性があるのがイギリス

(隣国なのに日本の受け入れ態勢は貧しく、自国の保護犬や猫の救助さえ満足にできてないので頼りにはなりません。)

NGOはカナダと米国に独自の非常に大きな一時避難所を設置して犬たちを収容し、そこで専門家からリハビリとケアを受けさせることがよくあります。

韓国の劣悪な飼育場から犬たちを救助するには1日~1週間かかります。スタッフはいつも早朝に到着して犬をケージから静かに連れ出し、移送用ケージに入れて専用トラックに積み込み、空港まで運びます。

スタッフに気づかれて可愛がってもらえるよう必死にジャンプしていた犬もいれば、檻の後ろに隠れて震えていた犬もいました。

恐怖に怯える犬を飼育場の檻から連れ出すには忍耐とスキルが要りますが、NGOのスタッフたちには長年の経験があるので、犬のボディーランゲージを読んで恐怖心をなだめるのはかなり得意だそうです。

空港に着いても救助スタッフが飛行前にやるべきことはたくさんありますが・・・それまでに犬たちとの絆が深まっているので、安堵感だけではなく、別れの寂しさや悲しさも感じます。

けれど、これから先は犬たちが愛と優しさに満ちた幸せな生活を送れるだろうと信じて、かれらを送り出すのです。

続く。         https://www.hsi.org/             https://www.facebook.com/hsiglobal/
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