中小零細企業と私

茨城県内の小さな町で生まれ育ちました。生まれた家柄は良くも悪くも町内では知らない人が少ないぐらいの会社経営者の一家です。業界を絞れば県内でも知らない人が少ないぐらいの規模です。
成人してから稼業に戻ると大変厳しい経営状態でした。そこから20年ちょっとの間で、リスケ、債権放棄、リファイナンス、メインバンク変更などを経て今に至っています。
その間には、数え切れないほど金融機関と話をしました。そして、税金、労災保険、社会保険料とありとあらゆる公金滞納もしてきたため、監督行政機関に何度も謝りに行きました。関連会社のみを倒産させたことで、信用保証協会が求償債権を私に対して保有しています。
こんな経験をしてきつつも稼業自体はなんとか残してやってきた経験は自分なりにはだいぶレアだと思っています。

債務に追われて何年も生きてきた私にとっては、簡単に借入をしたり、信用取引をしたりして債務を作るような経営は、失敗したときのリスクが極大だと考えています。
しかしながら商売の多くは先行投資が必要です。それは設備・装置だけでなく人材についても同じことだと言えます。
40年近い歴史のある稼業ですら簡単に経営は傾きます。それは内的要因だけでなく外的要因である場合もあるでしょう。それぐらい中小零細企業の足元は弱いのです。

私は、中小零細企業の泥水のような部分をたくさん見てきました。この経験で学んだことは他者の経営に活かすことができると考えるようになりました。

起業した経営者は営業力、つまり攻めが強く、数値管理、つまり守りが弱めが多数派だと思っています。
創業者の先々代はまさにこのパターンでした。

その弱点を私の経験で補ってあげれば、安心した事業経営ができる企業が多いのではないかと思いました。
守りの業務の1つが許認可業務だと考え行政書士を目指したのがきっかけです。
もっと若くして気がつけば（もっと言えば学生時代に思えば）税理士や公認会計士を目指していたと思います。

行政書士としてできること

行政書士は多くの業務を代行できる一方で、士業じゃなくてもできてしまう（ように見える）業務です。車庫証明や自動車の登録業務も警察や陸運支局に行くとつなぎを着た自動車修理工場の方が多く来ています。
建設業や産廃、古物商は自分で会社をやっているときは自分で申請を行っていました。当時はなぜこれを行政書士に委託するのかさっぱりわかりませんでした。

しかし、中小零細企業の経営をしていく上でのコストコントロールとタイムコントロールは非常に大事です。
経営者は売上と仕入ができるだけ暴れないようにしていくべきです。スキーと同じで、板先ではなく5m10m先を見ながら滑らなくてはなりません。そのためには人付き合いやら開拓やら、様々な仕込みをしていく時間が必要です。どちらかというと目先の仕事と言えるような許認可や申請は自分でやるのは時間の無駄です。

そうすると誰にやらせるのかというと、誰かを雇ってと思うかもしれません。
許認可や申請は目先の業務であるけれども下手打つと業務に致命傷を与えます。
昔、建設業の指名業者なのに建設業許可の申請が必要だったことを1週間前位に知って泣きながら土木事務所に通ったことがあります。
中小零細企業においての従業員の定着率や報酬と労働の成果の問題は重要です。
たった一人ですべてを任せていた事務員さんが急に辞めてどうなってるかわからないなんて事山ほどあります。
もしの事務員さんが許認可更新期日の寸前で喧嘩して辞めてしまったら・・・。そんなことが発生しないように外注すべきなのです。

行政書士への許認可の業務委託の費用の一部は保険です。そして、無理な許認可にチャレンジしないための予防です。

しかしながら、行政書士は他士業との業際があり、完遂できない業務が割と多いです。建設業の経営事項審査をするのに手前の決算書は税理士とか、会社設立するのに定款まで作れたけど商業登記は司法書士とかです。
業際にぶち当たると行政書士の限界を感じることになります。もちろん司法書士や税理士さんと連携してお客様が安心して依頼できる体制を作ってはおきます。でも、依頼者様のために最後まで自分でやり抜きたいとも思うのも事実です。

何かあったら三浦に聞こう！

だから、私は少しでも限界を感じないようにダブルライセンスを目指すことにしました。
専門業務を作って多くのお客様をパラレルにお仕事するよりも、限られたお客様をバーチカルに対応できるお仕事したいな、と思ったのです。
社長が困ったらとりあえず「三浦に電話しよう！」って思ってもらいたいんです。

もっと勉強をして頼られるような存在になりたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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↓行政書士や記帳代行をしながら細々と活動しております。
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