見出し画像

天神さんと梅『シロクマ文芸部』

 梅の花といえば菅原道真公を思い浮かべます。
 道真公や菅公、天神さんなどと呼ばれていますが、人間が神になったとはっきりわかる珍しい例です。

 道真公は全国に12,000社を超える天満宮に学問の神として祀られていますが、そこに至るまでに数奇な運命を辿ってらっしゃるのはご存知の方も多いかもしれません。


 その話の前にまずは簡単に観光案内から。

  • 京都の北野天満宮は全国に12,000社を超える天満宮・天満社の総本社とされ、受験シーズンだけでなく全国から参拝者が訪れます。

  • この北野天満宮は通称『天神さん』と呼ばれ親しまれています。

  • 天神さんには詳しくは書きませんが多くの日本人が大好きな七不思議があります。七不思議は公式ホームページにも掲載されているので興味のある方は一度ご覧あれ。

  • 毎月25日には縁日があり境内には露店が所狭しと並び、夜間はライトアップもされ石灯籠や釣灯籠に灯りが燈ると幻想的な雰囲気が楽しめます。

  • 平安期には文人墨客の集いが絶えず、室町期には連歌の中心地でもあったそうです。

  • また豊臣秀吉が北野大茶湯を催した際、出雲阿国が歌舞伎を舞ったことから、歌舞伎発祥の地ともされています。

  • 神社には神の使いとして稲荷社の狐や春日社の鹿、住吉社の兎などと同様に、天神社では牛が神の使いとされています。ではなぜ牛が天神社の神の使いになったのかというと、道真公が丑年生まれだったという単純なことのようです。(ホンマかいな)

  • もう一つ飛梅伝説があります。道真公が太宰府に赴かれる際、一夜にして太宰府まで飛んで行った梅の木のことで、太宰府天満宮の御神木・白梅がそれに当たります。面白いのは道真公が和歌にも詠んだ梅は紅梅なのに、大宰府まで飛んで行った梅は白梅なんです。どうしてそんなことになったのかは分かりません。飛んでいる途中で紅梅が白梅になったのか、それとも太宰府の土や水が影響して白梅になったのか。不思議ですねぇ。ただ梅の世界では珍しくない現象だそうですよ。

東風吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな


 さて、道真公の数奇な運命に話を戻しましょうか。

 簡単に言えば、政敵に陥れられ、右大臣の位まで上り詰めたにもかかわらず、大宰府の地へ左遷されてしまいます。しかも大宰府への移動はすべて自費、俸給もなし、従者もなし、到着した太宰府では仕事もなしだったのです。不遇のうちに二年後、大宰府の地で亡くなります。

 ある人は島流しのようだと言いました。でも島流しに自費で行くヤツはいないでしょ?

 これでは恨むな祟るなという方に無理がありそうです。

 そうです。道真公は怨霊となって左遷を企てたヤツらに、果ては内裏にも祟るのです。

 さほど広くない北野天満宮の境内には摂社・末社を含め50社ほどがあります。そして道真公以外にも怨霊と呼ばれる方々もいらっしゃるようで、まるで怨霊神の溜まり場の様相を呈しています。

 これ以上は長くなるので今回はここまで。
 次回は内裏に雷が落ちるかも。

つづく

今週も参加させていただきます。
小牧幸助さま よろしくお願いいたします。


#シロクマ文芸部 #梅の花 #菅原道真 #道真公 #菅公 #天神さん #天満宮 #学問の神 #右大臣 #大宰府 #左遷 #恨むな #祟るな #怨霊 #北野天満宮 #七不思議 #縁日 #ライトアップ #連歌の中心地 #豊臣秀吉 #出雲阿国 #歌舞伎発祥の地 #牛が神の使い #飛梅伝説 #太宰府天満宮 #白梅 #紅梅 #京都 #観光案内


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?