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動から静へ

私はかつていくつかの市民マラソンを走っていた。
同じ都道府県の大会には出場しないというマイルールの下、数えてみると2府8県にも及ぶ大会に出ていた。
参加するのは年に1本程度だから、10年近く走り続けたのだと感慨もひとしおだ。
決して走るのが早いわけではなく、完走することを最大の目標とするマラソン参加だった。

そこで私のパートナーだが、ランニングには必携のランニングウエアやランニングシューズ、スポーツウォッチなどのギアではなく、いつもたくさんの元気をいただける沿道で応援してくださる地元にお住いの方々をパートナーとさせていただきたい。

パートナーの方々は、コースとなる沿道から力いっぱいの声援を送ってくださる。
まだ小学校にも通ってないだろう小さなお子さんも、杖を突いて、あるいは車いすに乗ってらっしゃる方々も、学生の方も、ご夫婦も、赤ちゃんを胸に抱いたお母さんも、ご家族皆さんでも応援してくださる。
時に応援の方々とハイタッチをしたり、立ち止まって小さな女の子と握手をしたりなんてこともあった。

本当に多くのパートナーの皆さんからいただける声援や応援はそのまま走るためのパワーとなり、ゴールへと一歩一歩近付けてくれる。

中にはいずれも非公式だが、飴を配ってくださったり、飲み物をくださったり、筋肉疲労に効果があるスプレーをこちらの望むところに吹きかけてくださったりと、私たちランナーのためにわざわざ準備をして望まれるパートナーの方もいらっしゃる。

だからお陰様で出場させていただいた大会はすべて完走している。
どれほどパートナーに助けられたかしれないほどだ。
感謝しています。

だが、膝を痛めてしまい長い距離を走ることが叶わなくなった。
あの声援もあの応援もあの感動ももう味わうことはできない。
淋しい限りだが致し方ない。


先日、テレビでマラソン中継を見ていた時、雨降りにもかかわらず沿道で声援を送ってらっしゃる方々を見て、
「そうそうこれこれ、力もらえるんだよな」

その時ふと思った。
声援をもらう側じゃなく、声援をおくる側になれないだろうかと。

幸いなことに我が町にも市民マラソンの大会がある。
自分が声援や応援で受けた感動やパワーを、大会に参加される皆さんに少しでもお返しできればいいと思う。
冬に開催される我が町の市民マラソン大会を走らない大会の1回目としたい。
良きパートナーになれる日を夢見て。



お題企画「私のパートナー」に参加します。

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