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第三者の声

美容室に行ったときのお話である。

その日、とくに「この髪型にしてー!」
というヘアイメージがあったわけでもないが
イメチェンがしたく
ふわっと(元気になれる)ショートヘアを希望した。

しかし、
苦い顔をする美容師・Kさん・・・
賛成できないようだ。

すぐにご本人のポケットから携帯を取り出し
別の案をあれこれと出す。

「これはどうですか?」
の言葉の前に
「僕がやりたい髪型はこれです」と
携帯画面を見せながらいった。

((僕がやりたい髪型・・・・?僕??))
それも、たしかにショートだけど・・・ボブ系だ。
・・・

Kさんが言うには
「誰でも、その人に似合う本当の髪型というものを持っている」という。

それを引き出すには、
「まず、お客さまが希望するヘアスタイルを正確に聞く力や
フィーリングが必要じゃないかな。」

なるほど。
それを聞いた瞬間、嬉しい気持ちと安心感が沸いた。

そして同じような言葉を
運動指導者である方からも聞いたことを思い出す。
スポーツインストラクターさんも
「その人が持っているポテンシャルを引き出すことが大事」だと。

世の中には、
美容師さんや、トレーニングコーチなど
専門職や資格を持っている人が、山ほどいる。
そのたくさんいる中で「誰を選ぶ」という基準は
技術面もあるけれど、
話を聞く側はもちろん、伝える側にも責任があり
さらに、感情が左右される相性やフィーリングも大切なのかもしれない。

わかるわかる、そうだ、と思った。
わたしたちのクリエイティブの仕事も、Kさんが言うように左右されるからだ。

・・・

人は、自分を知っているようで、自分を知らない。
だから
もし理想の自分を追求するのなら
第三者の目も必要で
そのためにはこちらも素直に相談したり、
わからないことを伝え、
教えてもらう姿勢を持つことが大切だと改めて思った。

その瞬間ふと私は、
身近な友人を、仕事の仲間たちを
どれだけ理解しているのだろう、と問いながら

私を以上に知っている美容師のKさんが
似合う髪型にしてくれた場所で
その優しさに浸りながら、安定した気持ちで考えてみた。

お時間があれば、サポートを頂けると嬉しく思います。よろしくお願いいたします。