見出し画像

夏免許更新センター。

8月がやって来ると、今もまだ淡くて甘酸くて衝撃的な恋の味を鮮明に思い出せる。3年前の2020年8月10日、宮近くんのエンターテイメントに出逢った。君のエンターテイメントに、宮近海斗というアイドルに恋に落ちた日。

8月の定期更新は何を書こうかな、定期更新とは別に自分語りnoteなんかも始めてみたいな、なんて考えていた7月下旬。異動が決まり、体調を崩し、あれよあれよとあっという間に8月がやって来た。
大人になるともっと1年が早く感じるようになるよ、と聞いてはいたものの、本当に早い。速い。猛スピードで時計が進む。気が付くと月末がやって来ている。瞬きも惜しいほど、文字通り瞬く間に季節が巡る。

酸いも甘いも…今のところ「酸い」の方が多いような気もするけれど、まあ酸いも甘いも経験し、あれよあれよと社会人生活も2年目の夏に突入。直属の後輩も入ってきて、先輩としての道を歩み始めた2023年夏。この時期はそれほど仕事が忙しいわけではない。それでも、通勤電車から学生が居なくなって、ふと見上げると真っ青な空にもくもくの入道雲が浮かんでいて、BGMはあの夏と変わらないセミの鳴き声。やっぱり夏休みが恋しくなる。私の人生を振り返っても、それほど輝かしい夏の思い出みたいなものは見当たらなかったけれど、大人になるとこんなにも夏休みが恋しくなるものなのね。

こんな調子で私、今年もちゃんと「最高の夏」を更新できるのだろうか。夏免許更新センター、今年もどこかで開講されていないだろうか。
もう一度、あの1時間半だけでいいから、もう一度あの夏に戻れないだろうか。

ステージを制圧するかのような力強さとオーラ。
今にも消えてしまいそうな表情で、背中を丸めてステージに蹲る儚さ。
これはどんなリアクションが正解なのだろうかと、観ているこちらがちょっと戸惑ってしまうシュールなお笑い。
その歴史を共に辿って来たわけじゃないのに、それでも「嗚呼、この人は自分の歩んできた時間、出逢ってきた人、経験してきた感情、色んなものを大切に抱きしめたままエンターテイメントに昇華できてしまう人なのだろう。」と感じさせて、胸に迫ってきた思い出メドレー。
力の限り想いを届けるように、枯れてきた声を絞り出しながら歌い上げる姿。
7人揃ったステージのど真ん中に立つ姿に、「嗚呼、この人はメンバーのことが大好きで、メンバーも宮近くんのことが大好きで、愛し愛されている人なのだろう。」とじんわり涙が滲んだ。

かっこよさも、甘さも、可愛さも、儚さも、ユニークさも、強さも、優しさも、宮近くんの魅力がぎゅーっと120%濃縮で詰まっていた1日。計3公演。その中で、まだ「宮近担」を名乗っていなかった私が観たのは、たったの1公演。時間にしてみると、たったの1時間半と少し。
それでも「最高の夏」と=で結びつけるには十分すぎるくらい最高の夏だった。

もう3年も前。もう戻れっこないね。3年なんて決して短い時間じゃない。あの夏とは違う。一緒にステージに立っていた彼らは、別の道を歩み始めた。大学生だった私は社会人になったし、色々と、それはもう色々と経験してちょっと強くなって、ちょっと弱くもなった。

だけど、今日も君はステージに立っている。(厳密には今日はステージに立っていないんだけどさ、たぶん。)今日も歌って、踊って、君たちだけの物語を描いて、君のエンターテイメントは今日も変わらず輝いている。それは変わらない。
それに、君たちのための歌がこんなにも増えた。ツアーは映像作品として形に残るし、特典映像だって盛りだくさん。君たちの歌う楽曲だって最高の音質でいつでもどこでも聴けてしまう。テレビを点けると、いつもと言っても過言じゃないほど、誰かが映っていて。夢の国の夢のステージに立つ君も観られるし、あんなにも大きな歌番組の目玉企画にダンスで選抜されて、堂々と踊り切る姿だって観られる。一つ、また一つと夢が叶う度、夢みたいな光景を目の当たりにする度、こんなに幸せ者でいいのかと、未だに胸がいっぱいになって心が温かくて熱くて、色んな感情が涙になって込み上げてくる。
毎日まいにち、君の、君たちのエンタメから楽しいも愛もいっぱい感じられる。

そして何より、今日もきっと暑さにヒーヒー音を上げながらも、元気に生きていてくれる。楽しみにしている映画の公開が迫っている話とか、楽しみにしていた映画を観てきたよって報告とか、思わずふふふって笑っちゃうような愛らしいところもご健在。


あれ、ちゃんと楽しいじゃん。昨日も好き、今日も好き、明日もきっと好き。宮近くんのことが好きで宮近くんのエンタメに触れている時間がこんなにも楽しくて幸せで堪らない。

「"最高の夏"、今年もここにあるんじゃない?」なんて、君の声が聞こえてくる気がした。

あっちの夏とも、そっちの夏とも、あの夏とも形は少し違うかもしれない。だけど、宮近くんと同じ時間、同じような温度や湿度を感じながら、「いつも」を送れるこの夏は間違いなく最高だ。

宮近くん、今年も最高の夏を更新しようね。
君の「いつも」をありがとう。私の「いつも」に居てくれてありがとう。