c006-『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』

子ども達にせがまれ、amazonプライムにて鑑賞。
見るということなく目にしていたのだけれど、気がつけば(子ども達以上に)ラストで「ジィ~~ン…」と感涙させられた。
テーマとしては、この作品と同じく子ども達がアマプラで見ていた『映画スマイルプリキュア!絵本の中はみんなチグハグ!』によく似ていた。
ざっくりストーリーを書くと、『本(絵本全集)の中の世界に入った主人公達が、いろんな物語のキャラクター(おもに主役)になって、本来のお話に鑑賞してしてしまう』…というもの。
両作品とも、そのままでは『主人公=(絵本世界にやってきた)侵略者』になってしまうので、共に『絵本全集に存在しないはずのオリジナルキャラ』が登場する。『プリキュア~』だとゴスロリ風衣装の林原めぐみさん声の女の子だったが、『すみっコぐらし』では灰色のひよこさん。
ネタバレ(とエンディングばらし)になるので詳しくは書かないが、このコの正体も『プリキュア~』のゴスロリ風少女とおんなじ『イレギュラーな存在』だった。
もうここまでくると、同じテンプレートを用意して、『すみっコ』達を放り込んだら この映画が出来て、『プリキュア』達を放り込んだら こんな映画が出来ましたよ~…と思えるくらいにそっくりだった。
 
ただ、ラストの感動は段違いに『すみっコぐらし』の方が胸熱でした。
多分、サントラ買って聴いたら、目が潤んでくるかも…。
うん、そのくらい泣ける。
いつもはエンニオ・モリコーネの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のテーマや久石譲さんの『トンマッコルヘようこそ』エンディングとか聴いてるけど、サントラ買ってプレイリストに追加したいくらい。
 
シンプルな線で描かれてるけど、思っているより遙かに表情豊かで、『何を想ってるのか』伝わってきます。
ひよこさんが、すみっコ達とは一緒に行けない『真実』に気づき、少し遅れてペンギン(カッパだったか?)が同じく真実に気づく。
「ひよこさんは?」と探すその視線の先、現実世界に通じる出口とはほど遠い『塔の下』にひよこさんが降りていた。
『真実』に気づいていないすみっコ達は「早く上がっておいでよ」とでも言うように促しているが、ひよこさんは静かに首を横に振る…。
この表情は、『泣かせゲー』の画を見せられてるみたいで、なんかズルいです…。
 
『創造物の世界を出入りするお話(映画)』というと、『ラスト・アクション・ヒーロー』や『カイロの紫のバラ』思い浮かべるけど、日本人は『その世界に入るお話』をハリウッドは『その世界から出てくるお話』を書(描)きたがる傾向なのかな? とも思えますね。(もちろん日本でも『Re:CREATORS』みたいなアニメ作品を作ってますし、ハリウッドはハリウッドで『チャンネル・アドベンチャー』みたいなTVの世界に入るドタバタアクション(コメディ・サスペンス?)映画を作ったりしてますけどね)
 
私も食わず嫌いで見てませんでしたが、なかなかにホロッとさせられる良作でした。一見の価値ありです。お時間ある方は是非どうぞ。
損はしないと思いますよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?