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関東の神社 流造をみる②      「出雲伊波比神社本殿」

引き続き、最近気になっている関東の流造を見ていきます。

今回は埼玉県入間郡毛呂山町に鎮座する出雲伊波比神社にうかがいました。
第一印象は「大きい」こと、スケール感に圧倒されるとともに、装飾が少ないにもかかわらず、大味でないこと。とても魅力的です。

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瑞垣があり、なかなかうまく見えない

装飾でごまかさない、スッキリした意匠は木割を熟知している証拠かと思われます。
 この御本殿で面白いのは、巻斗が桁を掴んでいるのですが、巻斗に入る部分だけ、桁幅を狭めていることです。
 おそらく、実肘木に成りきらない時期の仕事で桁は大きくしたいが巻斗に入らなくなってしまうということに対処するためだと思います。
 実はこれ、前回の玉村八幡宮にも同様の型式が見られます。
大変面白い時期の建築であると言えるのではないでしょうか。



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