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環境が自分を作る。「身の回りの5人の平均が自分」という言葉に思うこと

 前回のnoteで「"人脈"って言葉は悪者にされがちだけれど、人脈形成ってビジネスではすごく大事だと思うんだよね」という話をしました。今日はその続きというか、もう少し人脈という言葉を「自己実現」に照らし合わせて考えてみたいなと思います。

「周りにいる5人の平均年収が自分の年収」ってホントなの?

自己啓発についての話では、よくこんな言葉を耳にします。

「あなたの身の回りにいる5人の平均年収が、あなたの平均年収になる」

この言葉は、アメリカの実業家ジム・ローンのものだそうです。その時、彼は「You are the average of the five People you spend the most time with.(あなたは、一緒に過ごす時間の長い5人の友達の平均になる)」という言葉を残しています。

この名言は、あくまでいち実業家の意見に過ぎません。その一方で、この言葉には納得できる部分も多いなと僕は感じています。

仕事の同僚だったり、よく飲みやお茶に行く人だったり、趣味を共有する人だったり。身近にいる人との関係性は個人差があります。しかし、その身近な人たちと「長い時間を共有している」という点は、どんな関係であれ共通しています(共有している時間は、オフラインでもオンラインでも構いません)。

なぜ長い時間を過ごせるのか。それは相手と自分の行動範囲が似ているからです。仮に、ある人と飲みに行こうという時を想像してみてください。

その人は、2人で合計10,000円以内におさまる飲み屋で普段飲んでいる人ですか?それとも、普段から2人で最低30,000円以上かかるようなお店を飲み歩いている人ですか?

皆さんの経済事情にもよりますが、もし皆さんが前者の行動をよく取る人だとしたら、後者の人と何度も飲みに行くことは厳しいと思います。逆に皆さんが後者のパターンで行動する人の場合、前者の人と飲みに行くとどこか物足りなさを覚えるかもしれません。

これは経済事情に限りません。食べログに掲載されているおしゃれなお店で食事するのが好きな人と、行ったことのない路地裏にあるスナックを飲み歩くのが好きな人は、食事の趣味が合わないので行動を共にすることは少ないでしょう。

肉が好きな人、魚が好きな人。スレンダーな体型が好きな人、豊満な体型が好きな人。たくさんのフィギュアに囲まれているのが好きな人、ミニマリスト思考の人。

こうしたさまざまな特性を加味して、一緒にいて心地いいと感じる人と私たちは集団を形成します。この特性には「収入」も含まれていると思うので、身の回りの人の平均年収は、自分の年収に近くなることもあるという話に一部納得できてしまうわけです。

ここで一部と書いたのは、超大富豪だけど格安居酒屋が好き!めちゃくちゃ高収入な有名人だけど超ニッチな趣味で意気投合してしまった!という例外も存在すると思っているからです。あくまで一般論は一般論。例外は常に存在するものです(笑)。

人間は環境に染まる。どの環境に染まるかが大事

「身の回りの5人の平均があなたの平均」という話から、僕は2つのことを学びました。1つは「人間は環境に染まる生き物」だということ。もう1つは「どの環境に染まるかが大事」ということです。

人間に限らず、多くの動物は環境に順応して生活しています。キリンの長い首や象の長い鼻は、進化の過程のイレギュラーで生まれたものかもしれません。ですが、それでも現在までその形を残しているのは、あの姿が動物たちが住む環境に(キリン・象として)もっとも適応した状態だからなのだと思います。

人間もそうです。居心地がいいか悪いかは別として、今いる環境に順応しようとします。そこが本人にとって最高の場所ならいいのですが、超過酷労働を課されるブラック企業なら大変です。身を削りながらも頑張ろうとする人々の様子は、まさに環境に順応した(しようとした)結果ではないでしょうか。そうして頑張り続けた結果、心身を壊してしまう人がいるのはすごく悲しいことだと思います。

今いる場所では無能だったのに、転職したり引っ越したりで職場が変わった途端にエースとして扱われるようになった。そういう話をよく耳にします。この変化はもちろん、本人の頑張りによって得られた成果です。ですが、それと同時にこの話では「どのような環境に身を置くか」の重要性をひしひしと感じます。

これからトレーナーとして成功したい方、フリーランスや起業で活躍したい方は、自分の人間関係を見直してみてください。

  • 今いる環境は、自分の専門分野を勉強するのに最適ですか?

  • 今いる環境は、自分が独立・起業後にどうなりたいかを鮮明にイメージできる場所ですか?

  • 今いる環境は、仕事だけでなくプライベートでも心地よさを感じられますか?

  • 今いる環境は、心地よさだけでなく人間としての成長を促すような、ドキドキや緊張を感じられますか?

定期的に、自分に対してこうした疑問を投げかけてみてください。どれか1つでも「Yes」と言えない項目があったら、その場所を飛び出して新しい環境に身を置く時なのかもしれません。

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