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膝の痛みの2大巨頭。「腸脛靭帯炎」と「鵞足炎」の特徴と評価方法を解説します。

パーソナルトレーニングジムを訪れるクライアントで、慢性的な痛みに悩まされている人は多いです。代表的なのは首、肩、腰ですが、それと同じ位多いのが「膝」。立ったり座ったりが痛い、歩いたり走ったりすると痛いなど、膝の痛みはいくつかのパターンに分けられます。

なかでも、膝の痛みの原因としてよく見られるのが「鵞足炎」と「腸脛靭帯炎」です。今回は座学的に、この2つの炎症の概要や、痛みの原因となる筋の評価方法などを解説します。腸脛靭帯炎については過去のnoteで詳しく解説しているので、そちらも合わせて読むことで理解が深まると思います。

腸脛靭帯炎の特徴

腸脛靭帯は、大腿筋膜張筋・大殿筋・中殿筋の筋膜によってももの外側に形成されており、脛骨の外側にあるガーリー結節する場所に付着をします。また、腸脛靭帯は外側広筋と筋膜連結しているのも特徴の1つです。

腸脛靭帯の主な機能は、骨盤の安定化と姿勢制御とされています。また、外側側副靭帯などがうまく機能しないとき、腸脛靭帯が代わりに膝の安定性を担うと言われています。脛骨の外反や外旋の作用もある反面、腸脛靭帯が固くなると脛骨に過度の外反・外旋の力が加わってしまいます。

腸脛靭帯炎は俗に「ランナー膝」とも言われていますが、ランニングなどの膝の繰り返し運動によって腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が擦れ合うことで、炎症につながります。

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