宮本剛徳

宮本剛徳

最近の記事

上京した日

毎年春が来ると12年前に上京した日のことを思い出す。 (自分で書いて震えたぜ。12年も経ってんのか) 面接さえ受ければ誰でも入れる高校の熾烈な受験戦争を勝ち抜き、晴れて高校生になった僕は ロイヤルホストでアルバイトを始めました。 当時の時給は730円。 (これでも周りから「高えー!」と羨ましがられていた) 今では考えられないような時給で 毎月8万円くらい稼いでいた。 あの時日本で1番オムライスを作っていた高校生は 恐らく自分であると自負している。 初めての給料日。

    • 初めての恋人

      高校で初めて彼女ができた自分は 中学の時に恋人がいた人間が羨ましくて仕方がない。 劣等感。悔しくて涙が出てくる。 握りしめた拳を開くと 手のひらに爪の痕がくっきりと残っているのだ。 『中学』と『高校』では全然違うのである!!! 『小学生の時から彼女いたよ』 なんて猛者もたまにいるが 「へぇーすげー」 などと言いながら 心の中で馬鹿にして大笑いしている。 『小学生から(苦笑)付き合ってた(失笑)』 小学生など毎日ケイドロに明け暮れ プロフィール帳の記入に追われ

      • 不健康への憧れ

        重度の花粉症である。 毎年春になると鼻水の量産体制に入り 宮本のくしゃみと共に桜の花が咲き乱れる。 投薬治療にレーザー治療、 注射療法や舌下免疫療法など 花粉症治療もここ数年でかなり進化を遂げた。(らしい) 毎年つらい思いをしているのに とくに治療をすることもなく 花粉症を受け入れてしまっている。 と言うより花粉症の自分を ちょっとかっこいいと思っている。 必要以上に鼻をかみ、大げさにくしゃみをし 「やべぇww花粉キチィwww」 などと誇らしげに喚き散らしている。

        • 昔はヤンチャしてた

          なぜ男という生き物は昔ヤンチャしてたことを誇らしげに語るのだろうか。 人様に迷惑をかけてきたことを心から恥じ、 猛省し、慎ましく生きていくべきだというのに、 自慢するだなんて!!! ……そもそも本当にヤンチャをしていたのか? 確かめようがないので言ったもん勝ちなのだ。 あまりにも卑怯すぎやしないか。 そもそも本当にヤンチャをしていた人間は 自慢などしないのではないか。 「おれ昔結構ヤンチャしてたんだよね〜」 「本当ですか?確認したいので高校時代の友人に電話してくだ

        上京した日

          立ってする

          2年前の話である。 自分は7年間住んでいた東京の僻地にある家賃4万6千円のボロアパートを引き払い、友人の江口とルームシェアを始めた。 引っ越しは男が2人いれば何とかなるだろうという話でまとまり、業者には頼まずに自分たちで行うことにしたのだが、2人の共通の友人であるNが引っ越しを手伝ってくれると言い出した。 気持ちはありがたいが荷物も少ないし 来てもらった所で手持ち無沙汰になるだけだろうと思い、断ることにしたのだが 「なんでやねん!手伝わせてや!」 「何でもするで!何な

          立ってする