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THINK:NIKE「Dream Crazy」

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コリン・キャパニック選手をメインに起用した、NIKEの広告史に残るであろう、30周年キャンペーン。

コリン・キャパニックは2016年、アフリカ系米国人に対する警察の暴力に抗議し、国歌斉唱中に起立を拒否。他の選手もこの行動にならったが、全米では「国家への冒涜」と大きな問題に発展。
※アメリカでは人種によって、支持と不支持の割合が大きく異なるとされ、イギリスの調査会社YouGov(英語版)の調査によると、全体では国歌斉唱時に起立しなかったことに賛成しているのは29%にとどまり、69%が反対。しかし、黒人に限ると72%がキャパニックの抗議に賛成する一方、反対は19%。

NIKEは自身の30周年キャンペーンに、コリン・キャパニックを起用。あまりにも大きすぎるリスクではあるが、そのリスクを犯してでも伝えたいこと=「Believe in something. Even if it means sacrificing everything.(何かを信じろ。もしすべてを犠牲にするとしても。)」がある。というNIKEのメッセージは、ミレニアル世代の心を掴んだ。

TITLE:Dream Crazy
BRAND:NIKE
TASK:コリン・キャパニック、そして全ての虐げられる人々をサポートする
WHY:NIKEは挑戦者のためのブランド   
HOW:議論を呼ぶ、強いメッセージング
WHAT:(議論を呼ぶであろう)コリン・キャパニックを起用したメッセージング
WHO:ミレニアル世代
WHERE:SNS→YouTube&OOH

IDEA POINT:
大きな議論を呼ぶ、強いメッセージング。
だからこそ、NFL開幕にこのキャンペーンを当てた。

ブランドの強い意思(Vision)があり、さらに賛同する人を増やし・巻き込むような仕組み (Activation)まで設計することで大きな成果をあげた。


学び:
超巨大ブランドが、このキャンペーンを行うことの意味はとても大きいと感じる。NIKEの30周年広告において、何を言うか。
NIKEが実際にリスクを顧みず、このキャンペーンを行ったことは多くのミレニアル世代の心をうったことだろう。

「誰か」に対して、その「誰か」にもっとも刺さるメッセージを用意する。明確な「誰か」を設定すること、そして実行すること。これを学びにしたい。



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