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映画という名のお祭〜ジョン・ウィック:コンセクエンス※若干のネタバレあり


2014年、「キアヌ・リーブス完全復活」と銘打たれたジョン・ウィックが公開された。
ロシアンマフィアのバカ息子が伝説の殺し屋の車を盗み、亡き妻の忘れ形見の犬を殺したから、ロシアンマフィアを皆殺しにする。私好みのシンプルなあらすじだった。

ジョン・ウィックが拳銃とブラジリアン柔術を合わせたアクションでマフィアの構成員の息の根を止める姿に心を鷲掴みにされた。

チャプター2も至ってシンプル。血の誓印を交わしたのに、断ったら、イタリアンマフィアが家を破壊した。だから皆殺しにした。この辺りから、殺し屋だらけの世界観が濃くなってきた。特にローマでのスーツの仕立てシーンが一番お気に入りで、今後スーツを仕立てる機会があったら、「タクティカル」とオーダーをしてみたい。

続いて、パラベラム。前作のラスト、ホテル内の仕事はNGなのに、ブチ切れジョン・ウィックは仕事をした結果、世界中の殺し屋から狙われ、主席連合から追放されることになる。モロッコまで、菓子折持って詫びに行くが、最終的にニューヨークでジョン・ウィックガチ勢のにんじゃりばんばんとオフ会ならぬ、殺し合いをする。

こうして、シリーズを重ねるごとに、殺し屋だらけの世界観が濃くなり、共演者の格が上がり、ジョン・ウィックのキルカウントが爆上がり、ヤケクソ度合いも高くなってきたシリーズの最新作が公開された。こんだけ風呂敷を広げに広げまくって、大丈夫かと思ったが、ジョン・ウィックは裏切らなかった。

まず共演者が判明した。「宇宙最強」ドニー・イエン(以下、ドニーさん)。「デューク」真田広之。そして「元気いっぱい」スコット・アドキンス(以下、アドキンス)。
もうこの時点で、私の魂が勃起した。面白い映画になることが、私の中で約束された。

最近、公私共に上手くいかないことが多かったが、この映画という名のお祭りを心の支えに公開日まで乗り切れた。

前作のラストでホテルから撃ち落とされたジョン・ウィックは、御礼参りとして、主席連合の首長を殺す。主席連合も本腰入れて対応することになりオサレな侯爵に全件委任。ジョンの友人のケイン(ドニーさん)を送り込む。

大阪コンチネンタルホテル、ベルリンのクラブ、パリでの殺し屋スパルタンレース。アクションマシマシのスーパーアクション祭な3時間でした。

ここからは人物にフォーカスして語っていきます。

ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)
伝説の殺し屋。後先考えず、殺しまくった結果全世界の殺し屋から狙われる。懸賞金が跳ね上がるに比例し、ヤケクソ度合いも跳ね上がる。
ブラジリアン柔術のテクニックが過去一。今成ロールとかやっちゃう。ヌンチャクや刀、斧も使うし、近接でも使える拳銃ヴァイパーをとんでもない使い方する。ドラゴンブレス弾はいいぞー。

ケイン(ドニーさん)
盲目の刺客。一人だけ速度が速すぎて、おかしい。キッチンでラーメン食べてるだけで絵になる。チェーンパンチやぐるぐるパンチをやっちゃう。家族や友人を大切にしているが、仕事はきっちりこなす。長階段でのジョンとの共闘はボルテージ爆上がりした。ティアドロップのグラサンが欲しくなった。

シマヅ・コウジ(真田広之)
大阪コンチネンタルホテルの支配人でジョンとケインの友人。今作でも、刀を持った真田広之は最高を証明した。ジョンとのやりとりが最高、押忍。義に厚くまさに、お前の目に仁義を見た。

キーラ(アドキンス)
ジョンの元所属の仇にして主席連合の一人。トランプが好きなイカサマ野郎。ラスボスよりも攻略難な中ボスポジ。巨漢だが、アドキンス印のキレのある蹴りを出せるという設定が破綻する現象を起こす。レインメーカーをかます。

序盤のジョン対ケイン、コウジとジョンの友情、コウジ対ケイン、ジョン対キーラ、ジョン対パリの殺し屋集団、ジョン&ケインの長階段の共闘は、胸熱。思わず。うぉ…と声が漏れていた。

これまでのアクションを安直に〇〇フーと無理やりつけていた。
ヘッドショット以外無傷となる高性能の防弾スーツ。
車に追突されても生きている。
ビルから落下しても動ける。
絶対、後付けの古来からの主席連合のルール。
アドキンスの巨漢の意味。
討伐証明が入歯でサクッと出禁を解除される。

ツッコミどころもたくさんあったが、それを黙らせるぐらいのアクション&美しいロケーションで胸焼けしそうでした。今までは敵がジョンの格下やトップヲタしかいなく、敵役が物足りなさがあったが、今作は初めてジョンと同格若しくはそれ以上の敵役が登場したのが良かった。ルビー・ローズ、マーク・ダカスコスやザレイド組の二人も強かったが、やっぱり主役を喰うインパクトはなかったと思う。

最後は「結果には原因があり、行いには報いがある」の言葉のとおりの結末となり、アクションましましで、若干グダついたところもあったが、大団円にふさわしい感じで綺麗にまとめていた。

約3時間のアクション祭なので、下手なメンタルコーチやカウンセリング受けるよりも、精神を健全化することができる。実際、私の精神は健全になった。

シリーズ5作目を計画してるとのことだが、あの終わりからどう続けるの!?


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