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個人的に経験した双子育児に関するお話し

最近、多胎児に関するツイートがちょいちょい話題になってます。ただ、その内容がネガティブなものが多いと個人的に感じてまして、なんとなく「なんか違う」と私の感覚が反応してるんですよねぇ。

色んな考えがありますが、なんとなく自分の経験した(してる)双子育児を記してみたいと思いペン(タブレット)を執りました。

まず前提として私の考えは
「子供を持ったら親が全て責任を負うべき」
「子供は親の所有物でなはい」
「子育ての苦労を緩和させるのはまずは親の努力から」
「子育ては配偶者と協力が当然のこと」
で、これらを遂行した上で
「周りや世間の人に援助を求める」のは有りだと思うことです。

そしてここからは長男+双子の親なので、多胎児といっても双子に関しての記述をしていきます。

我が家の例で出産までの流れを記載していくと…

①妻の妊娠発覚。長男から6年もの時間が空いていたので夫婦で大喜び。(我々夫婦の兄妹は子供に恵まれておらず、将来長男一人になってしまうかも…と心配してたので特に嬉しかった)
しかも双子ということで狂喜乱舞の大歓喜(笑)
②多胎児関連の本を多数購入&お勉強
③仕事で絡む人達に双子が産まれることを伝える。勉強した多胎児育児による仕事への影響があると予想される内容を理解してもらう努力をする。
④遠く離れた県外居住の我々夫婦の親や兄妹にも認知させ、理解を促す。
⑤ネットで双子サークルなど調べる。
⑥当面把握しておかなければならない必要経費の算出。
⑦長男へのフォロー(双子に親を取られるかもと少し寂しい雰囲気を醸し出していたので、「君への大好きが1/3になるのではなく、大好きが3つに増えるんやで。ただ、少し一緒の時間は減るかもしれんけどお父さんお母さんの君への大好きの大きさは変わらん」と伝えたら笑顔になった)
などなど、様々な準備やシミュレーションをしながら出産に備えました。

長男の時は普通分娩でしたが、双子の時は帝王切開となりました。なので、お医者さんの都合と我々夫婦の都合により○月○日と出産日を決めました。
しかし、予定日の二日前の朝、私が出勤する直前に妻より「破水した。」と…
妻が既に入院準備として必要なもの全てをバッグにまとめてたので、私はすぐにそれを車に運び、妻と長男と一緒に病院へ。
到着後すぐに県外の私の実母に連絡をし、翌日に駆けつけてもらえる手配をしました。
そうこうしている内に無事元気なツインズが誕生。

これがザックリですが、妊娠から出産までの流れです。

黄疸の為に出産から約10日後自宅へやって来た双子達。
さあ、この日からてんやわんやな毎日がスタートしました。

双子達が我が家に来てからおよそ一年半、我々夫婦は3時間以上連続しての睡眠が出来なくなりました。これはかなりキツいです。

ある夜中に、授乳中の妻が急に意識を無くし倒れるという事態が起こりました。連日連夜の家事と双子育児の疲れが、出産後1ヶ月も経過しないウチに限界に達していたようです。幸い妻も子供も大事には至らなかったのですが、私はこの日から更に頭と気を使い始めます。

とは言っても、当時わたしの休日は週に一度ないし二週間に一度。また、あるセクションの管理職であった為、かなりのプレッシャーとストレスにさらされていました。しかも幸か不幸か、会社の業績がかなり良かった時期で大変忙しい数年間でもありました。なので、仕事も家事もさらなる効率化をはかる為に様々な方法を考え実行していく覚悟を決めます。

さて、ここから簡単に項目分けして記載します。

❮授乳❯
最初の頃は妻にしか出来ない授乳でしたが、倒れたのをきっかけに粉ミルクも使い始めます。
どちらの子に授乳したか分からなくなるので、授乳表を作り、「何時何分Aに授乳」「何時何分Bにミルク」と一目見て母乳かミルクかも判断出来るようにしました。これによって双子に公平に授乳が出来ます。
ただ、全て粉ミルクになるまでそれほど時間はかかりませんでした。
私の考えでは特に多胎児の場合、母乳にこだわらず早い時期に全て粉ミルクにすべきだと思います。そうすれば、私つまり父親が仕事以外の時間は完全に授乳させることができるからです。しかも、二人同時に出来ます。
私の場合、あぐらをかいて左右それぞれの太ももに子供を置き、曲げた腕の真ん中で頭をささえながら哺乳瓶で与えてました。慣れれば楽勝です。てか、すぐ慣れるし慣れろや(笑)

❮オムツ❯
妻はオムツ替えの達人で「アッ」という間に替えてしまうのですが、それでも二人が交互ないし同時に何度もとなるとやはり大変。そこで、一人が確実に交換しなければならない時に、もう一人も交換してしまって時間差による無駄なストレスを無くす方法にしていました。一度に終わらせてしまうってことですね。
でも、私がかなり下手くそなので夫婦二人でするよりは妻がオムツ替え担当で、その間私が出来る家事や育児の準備をするという役割がいつしか出来上がっていました。
オムツ交換も大変なんですが、やはりなんと言ってもその使用量。セールの時に1パック50+5枚入りをまとめて6パック購入しても1ヶ月もたないと分かったときは凹みましたね(笑)オムツ代だけでも稼ぐの大変。

❮着替えと洗濯❯
ま、凄い量です(笑)
ミルク吐いたり、ヨダレ拭いたりの柔らかいハンカチ毎日大量。
ヨダレかけ。すぐ汗かくから下着もたくさん。
うっかりオムツ替えのタイミング間違えたらオシッコが下着に…ヒェー!
冬なんかそらもうエラいこっちゃ。着るもん多いからねぇ。
布団の上なんかで着替えさせたら汚して布団まで洗濯しないとだめになるので、絶対に布団ではやらない。すぐに洗える大きめのタオルの上。これ絶対。
1日最低3回は洗濯してました。

❮風呂❯
これがワンオペでかなり難易度高めの作業。
一人入れてる間は風呂の扉開けてその近くにもう一人を寝かしておく。でもね、自分の体や頭を洗わなければならないので、もう大変。さあ、どーする?

①まず双子を裸にし、それぞれタオルでくるむ。
②浴室の入口に扉を開けて双子を寝かす。
③ここまでの間にオシッコなどする可能性があるので出来るだけ素早く事故の無いように気を付ける。
④自分がまず浴室に入り、扉を開けたまま数秒毎に双子の様子をチェックしながら洗髪&体を洗う。
⑤一人を風呂に入れ洗う。勿論、もう一人をチェックしながら。
⑥双子をチェンジ。一人目が湯冷めしないよう素早く厚手のタオルにくるむ。
⑦もう一人を⑤同様にする。
⑧⑥同様湯冷めしないように。タオルにくるむ。
⑨自分もとっとと体を拭いてサッサとパジャマに着替えて、双子の服を着せる。
⑩ふぅ~…とりあえず終了!

これ夏場はまだマシで、冬場は本当に神経遣います。しかも、仕事の都合上、妻がやるパターンのほうが多いので、男の私としては実にやるせない気持ちになります。
でも、我々夫婦はほとんど風呂に関しては二人で協力してたので、ワンオペ風呂は月に数回でした。それでもしんどいですけど。
ちなみに、この前後に長男とも一緒に入浴するので、この頃の入浴時間はかなり長かったです。

双子がハイハイしだすと、はっきり言ってワンオペ管理は不可能になります。家中移動出来るようになるので不可能なんです。
かと言ってずっと抱っこしてたり、紐で繋ぐわけにもいきません。
となると、一部屋に柵を作って出られないようにするしか無いのです。
子供が口に入れても大丈夫なものしか置きません。
子供がこの部屋から出なくても楽しいと思ってもらわないといけません。
完璧は難しいですが、この作戦で柵を壊されるまで乗り切りました(笑)

ここまでで双子が二歳半くらいです。離乳食のこととか、買い物や保育園などまだまだ書こうと思えばウジャウジャあるのですが、まあこの程度でもひとまず知ってもらえば大分違うかなと。

双子育児は大変ですが、まず夫婦が協力し知恵を絞り工夫すればある程度は何とかなります。それでも、これが数年続くとちょっとしんどいですよね。だから、書いてみました。

これを見た方々に「双子育児大変やねん!」「もうちょっと寄り添ってや!」とか思ってもらうつもりは全くありません。寧ろ、「ウチはまだ楽かも?」「下には下がおるなぁ(笑)」くらいに思っていただいて、その上でゆとりがあれば双子育児者に何らかのフォローなどしてもらえればよいと思います。

今、双子育児で過酷な状況の方がこれを読んだら「何を悠長なこと言うとんや?」「お前は大変な時期終わってるからやろ!」「助けてもらおう思うてんのにエエカッコすなや!」など私に対する怒りを覚えるかもしれません。
しかし、私の考えは「自分達の悲惨な状況を訴える」だけでは良くなると思えないのです。
悲惨な状況と、それに対する当事者の努力や工夫も併せて伝えるべきだと思うのです。

それともう1つ。双子達には何の罪もありません。受け取る側が「結局元凶は子供ってことね」と捉えられることは非常に悲しい。
少なくとも私達夫婦は長男は勿論、双子達には感謝しかありません。彼らのお陰で我々は大きく大きく成長出来ました。

今後双子育児の辛さを訴える人達は、その行動と引き替えに双子の子供達が自己否定しないようにしてください。
「自分達が産まれたせいでお父さんお母さん達の人生を辛いものにした」と思わせないでください。

長々と取り留めのない文章になって申し訳ありません。また、全て読んでくださり誠にありがとうございます。

最後に、双子育児は辛いこと辛い時も多くありますが、双子育児でないと経験出来ない貴重なこともあります。
子供達の心と命さえ大丈夫なら問題ありません。大いに手抜き育児をしてください。そして、子供達が一番大切に思っているのは「お母さん、お父さん」だということを心の隅に置いておきましょう。

PS:妻が半ノイローゼ気味になってた時期が少しの期間ありました。
私はサプライズで妻の大好きなヒマワリの種を庭の隅っこに植えました。そのヒマワリの芽が出てから妻にすぐバレたのですが、私の気持ちを察してくれたのかその日から妻の笑顔が増えました。

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