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エンハイ高校青春物語 第3話 Spring has come

わたしの名前はハル。どこにでもいる普通の高校2年生。
季節は3月。新学年が始まったばかり。
わたしがマネージャーをしているダンス部メンバーは5人。
同じクラスのジョンウォンとソヌ、そして3年生のイケメン先輩3人組ジェイ、ジェイク、ソンフン。
新入生の勧誘がうまくいかなければ同好会に格下げ。学校が出してくれるクラブ活動費も格段に下がるという悩みを抱えた弱小ダンス部だ。

練習を終えていつものようにジェイ、ジェイク、ソンフン先輩と一緒に学校を出る。
実はジェイク先輩、春休みからうちに住んでいる。うちは元々学生専門の下宿屋だった。

(ここお気づきでしょうか。そうです、応答せよシリーズのあの家です🤗ヒスンとハルの両親はあの夫婦でご想像を👍)

今の時代そのスタイルは流行らないという事で新しく学生専用のマンションを建てて管理している。だから下宿屋の名残りで部屋数だけは豊富。家庭の事情でひとり暮らしをすることになったジェイク先輩の事をお兄ちゃんが両親に相談したら、自炊は大変だろうし栄養も偏るだろうから彼さえよければと話は進み、高校を卒業するまでの1年間だけという約束でうちに住むことになった。礼儀正しくて明るいジェイク先輩を見た両親はこんな子ひとりでほっとけないということで大歓迎。
わたしはわたしでお兄ちゃんには相談できないこともジェイク先輩にならなんでも話せたからお兄ちゃんがひとり増えたような気持ちでいられた。

そんなわけでうちはダンス部のメンバーのたまり場みたいになっていた。ジェイク先輩とはソンフン先輩の攻略作戦を練る以外にも晩ごはんの片付けを一緒にしたり、勉強をみてもらったり。
ある日の夕方ちょうど先輩3人が揃っている時、お兄ちゃんがニキを連れてきた。初めて会うふわふわ系イケメン達にニキは少し引き気味だったけど、せっかくだからみんなで晩ごはん一緒に食べようってことになって、結局みんな趣味が一緒だからすぐに打ち解けて、ご飯のあとはお兄ちゃんの提案でダンスバトルをすることに。ニキがすごく上手でみんな負けてられないって、最後は両親も加わって夜遅くまで大盛り上がり。

あんまり楽しくて忘れそうになっていたけど、実はここしばらくジェイク先輩が元気がない。すぐため息をつくし、洗いものをしていたらぼんやりしてお皿を落として割ったことも。
心配だな。いつも悩みを聞いてもらっているからたまにはわたしが聞いてあげるべきかなと思ったけど、今日はいつもの明るいジェイク先輩に戻ってたから解決したんだと思っていた。
そんな事を考えながらリビングのソファに横になっていたらいつのまにかうたた寝をしていた。
ジェユン!ジェユナー!お母さんが呼んでる声で目が覚めた。現れたジェイク先輩。話があると両親に呼ばれたみたい。お母さんに早くお風呂に入ってきなさいと急かされ追い払われるようにリビングを後にする。先輩が深刻な表情をして現れて一瞬どうしたのかなと思ったけど、寝起きの頭にスイッチの入ってないわたしはお風呂をでる頃にはその疑問は頭から消えていた。

///第4話へ続く

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