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研究会参加の意義

3月は年度末ということもあり、イベント目白押しという方も多いのではないでしょうか?

miyoshiは、ICT系の学会2つに所属しており、複数のセキュリティ関連の研究会に所属して(一部は、運営にも携わって)います。

3月は、それらの研究会の発表会やセミナーなどが多く、参加するだけでも慌ただしい日々を送っています。複数のイベントにまたがって、運営に参加されている方もいらっしゃって頭が下がる思いです。

昨今の状況下から、リアルなイベントは中止や縮小も相次いでいます。
研究会はハイブリット開催やオンライン開催が多く、参加が容易というのは、ありがたいのですが、スケジュールがバッティングすることも多く泣く泣く諦めたり、可能な限り両方聞こうとPC2台で両耳に別々のイヤホン差して結局何も分からん、、、みたいな無謀なチャレンジ失敗を繰り返しています。

なぜ、そんな忙しい思いをして、研究会に参加するのか?と言うと、当然、研究会を重要だと思っているからに他なりません。
研究会の何が重要なのか、miyoshiの考えは以下の通りです。

  • 身近な研究者の最新の研究に触れることができる

  • 自分の研究を最短で発表・議論できる

  • 自分の参加する研究コミュニティの活性化

身近な研究者の最新の研究に触れることができる

最新、最先端の研究に触れるのであれば、Tierの高い国際会議に参加する方が有用かも知れません。今の状況が幸いして、オンラインでUsenixのようなTopカンファレンスに自宅から気軽に参加することもできるようになりました。もちろん、それらの情報収集は当然行うものとしての話です。
一般に研究会は、査読がなく申し込めば誰でも発表が可能です。そのため玉石混交である点は否めません。しかし、ジャーナルやカンファレンスに投稿するための意見を貰う場として研究会で研究経過を発表することもあります。
また、身近であるという点は、重要なポイントだと思います。自分の身近にこんな研究をしている人がいるという発見は、やる気に繋がります。
研究会での質問をきっかけに、その後も関係が続いている仲間が沢山います。
それと、お財布に優しいです。国際カンファレンスは、オンライン参加などで聴講の敷居が下がり、参加費もオンラインはお安くなっています。それでも、そこそこの費用がかかります。その点、国内の研究会は聴講のみであれば数千円レベルです。研究会によっては会員であれば無料というケースもあります。また、国際会議によっては深夜や早朝に参加する必要があったりするので、日本時間で参加できるというのも参加しやすい点だと思います。

自分の研究を最短で発表・議論できる

研究会発表は、一般的に査読が有りませんので、申し込んで論文を書けば誰でも発表できます。
自分の研究を誰かに発表するというのは非常に重要です。意見や質問を頂くことで、自分の研究に足りなかったものに気づけたり、モヤモヤが一気に晴れるということが、結構あります。
研究会は、発表して終わりではなく、研究経過に対して意見を頂いて、議論することで今後の糧にするのが非常に重要です。
また、参加者には同じ分野の研究者だけど、発表者の研究分野はよく知らないという方も多数、聴講されています。その研究のライバルになるような方の指摘も当然重要なのですが、この「詳しくは知らない」同じ分野の専門家の質問、コメントが非常に重要だと思っています。
その視点は無かった、という様なクリティカルな気づきもあれば、こんなことまで説明しないと分からないんだ、という様な分からない人にどう理解して貰うかの訓練にもなります。

自分の参加する研究コミュニティの活性化

自分の研究を進めることは、非常に大切ですが、同じくらい大切なことが、その研究分野を発展させて研究成果を還元、活用していくことだと考えています。
私の研究分野であるサイバーセキュリティは、昨今のICT化やセキュリティの必要性の高まりを受けて、研究者の増加し、コミュニティが活性化しています。必要に迫られれば、その分野は盛んになります。
でも、突然降って湧いたりはしません「セキュリティって何?」という頃からセキュリティに関わり、アカデミックに研究する必要性に気づいた先人達がしっかりと基礎を築いていたおかげで、現在の研究コミュニティや研究分野が確立されています。
研究会は、研究者にとって自組織外で一番身近な公の研究コミュニティだと思います。そして、その分野の研究の下支えをする基礎の部分だと考えています。お互いが切磋琢磨し、若手の研究者の育成を考え、この研究分野を発展させて行こう、と本気で考えている研究者が学会や研究会の運営者には沢山います。
私は、自分の研究だけで精一杯で、できることは少ないですが、参加できる研究会には可能な限り参加して、「情報収集、議論、発表」をして少しでも研究会発表の場を自分にとって有意義なものにすることが、コミュニティにとっても意味のあることになると思っています。

まとめ

miyoshiが研究会を大切だと思っている理由を簡単に述べました。
研究会は自分が学位取得のために、発表・議論の場としても、支えてくれた研究の仲間と知り合えた場としても、本当に重要な場でした。
自分が、活用するだけでなく、これから研究を始める人や学位取得を目指す人に取って有用な場となる様、微力ながらできるだけのことをしていきたいと思っています。

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