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本日10月16日は、World Food Day(世界食糧デー)。今年の食糧デーは、グローバルで大きな問題なっている水利用についての言及が多くあります。

Water is life. Water is food.

食糧デーでは、近年フードロスや土壌保全が主流で、土壌保全の観点では、土壌の環境汚染問題やオーガニックの推進、土壌の栄養素問題などで、その中で土壌が多くの水を確保できるとしていました。
プラスチック問題並にいま叫ばれているのが、水不足。欧米では飲み水などになる湧き水(淡水)が少なく、環境問題によってさらに渇水や干ばつが起きて減少していることから、急務な課題となっています。
このことから、産業でも水を有効利用することが求められるようになったわけですが、農業や林業などももちろん、水は産業において原料生産時に多く利用されます。
ということで、「水はいのち、水はフード」となるのです。

森林が75%の水を供給!

森林保全とともに、産業と水利用を考えられるメソッドがあります。
森林や湿地帯エリアでは、地球全体の淡水の約75%を供給しているといわれています。日本は森が豊かなので、水不足に対して危機感がないかもしれませんが、欧米では硬水なので世界人口増加にともない、飲み水の不足から産業での水有効利用が最近の課題となっているのです。
そのほか、森林は生物多様性の宝庫であり、薬や化粧品の原料など約25%が森林から採集されますが、森林があることで、大雨による洪水などの自然災害を防げたりもします。

産業と水利用

身近な産業で水を多く使うのは、ファッション産業です。染色や洗浄、原材料の製造などでかなりの水を使います。特に、脱化学繊維で注目されがちな植物由来原料であるコットンは、栽培に農薬や化学薬品、水を多く使い、環境・健康被害まで起きています(詳細は、先日講演させていただいたSSRCのプレイベントのとおりです💧)。
化粧品製造や製薬では、原材料に水が含まれるものを除いて、製造時には比較的水を使うことが少ないでしょう。それは衛生的などの問題です。調合は無菌の状態で行われますので、いわゆる水利用は少ないと思われます。ただ、コットンと同様、原材料生産で多くの水を使用します。重要な視点は、やはり「原料調達」なのです。


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