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「ライターがnoteを書く」思考プロセスを可視化してみよう|#126

noteには心を動かされた日常の小さな出来事(主には4歳娘と経験したこと)について書くことが多い。

そして小さな日常を2,000字のnoteに昇華させるために、だいたいいつも「3つの軸」で思考を深めているかな、と気付いた。
自分が何気なく動かしている思考回路を言語化・可視化するというのは難しいけれど、今日はチャレンジしてみよう。


1つ目の軸|出来事の「感じ方」を新鮮保存する

「娘が公園で、居合わせた子どもとトラブル寸前になった。最終的には事なきを得たけれど、娘は何か感じるところがあったようだ」、というnoteを書こうと思ったとしよう。

この時、最初に取り掛かる思考の軸が「感じ方」だ。
出来事をどんな風に感じたのか、ということ。
私自身の感じ方と、もう一人の主体である娘の感じ方も(親の勘を大いに含む想像で)。

この時点では、「どう感じたか」をできるだけありのまま認識することを大切にしている。
考えれば考えるほど、リアル感やフレッシュさが薄れ、事情や理屈といった「思考の産物」がくっついてきてしまうから。

まずは「感じたことを、感じたまま」認識する。これが第一の軸。


2つ目の軸|出来事の「意味づけ」をする

1つ目の軸「どう感じたか」を認識したところで、2つ目の軸が登場する。2つ目の軸は「意味づけ」だ。

公園で居合わせた子とトラブル寸前になったという事例が心を動かし、noteにしたためようと思わせた……、ということは。
その出来事が単なるアクシデントではなく、自分にとって何か「意味がある」出来事だった、ということだろうと思うからだ。
まだ言語化には至っていないけれど、何か「ひっかかること」があったんだ、きっと。

さてこの出来事は、どんな点で「ひっかかった」んだろう。自分にとってどんな「意味」があるんだろう。

それを考えるのが2つ目の軸。

ちなみに1つ目同様、「娘にとって、どんな意味があるんだろう」も想像する。態度や仕草、表情から私が感じることもあったはず。ということは、娘にとっても、何か「意味づけ」できる出来事だったかもしれない。一体どんな?


3つ目の軸|「過去」と「未来」に目を向ける

ここまでの2つの軸で、出来事について感じ方を認識し、意味を見出した。この段階でnoteが書けてしまうこともあるが、さらに3つ目の軸を掛け合わせることも多い。

3つ目は「時間軸」だ。

私自身と娘自身の「過去」と「未来」それぞれに意識を向け、出来事との関連性や発展性、改めての意味づけなどを考える。
出来事を見ているだけでは視点が「現在」から動かないが、「過去」や「未来」に意識を向けるだけで、思わぬ発見や繋がりがあったりするから面白い。

そういえば2年前も同じようなトラブル寸前の出来事があった、あの時と比べて自分や娘の心の動きに変化はあったか。今回の出来事から娘は何を感じ、これからのお友達関係でどんな風に糧にしていきそうか。

2年前は言い返せなかったのに、今日はちゃんと自分の気持ちを伝えられていたなあとか。保育園のお友達とも、こんなやりとりあるのかなあとか。そんな小さな気づきでもいい。

時間軸を「現在」からずらして思考すると、気付きが一気に広がる気がする。


3つの軸を図解すると、こう。

図にすると、こんな感じになる。

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実際には脳内であっちに行ったりこっちにいったり、こねくりまわしているだけだけれど。

だいたい、この3つの軸で思考を深めていると、1つか2つ、脳が強く反応する項目が出てくる
強く反応がでたところは、言語化されていない何か隠れているということ。
強く反応した項目についてまた考える……。

そんなことをしているうちに、「出来事をきっかけにして、noteに書きたいこと」の輪郭が出来上がってくる。

ここまでできたら、やっとPCの登場だ。さあ、2,000字にしていこう!


補足、娘の脳内も考えるのもポイントかもしれない

出来事について「自分がどう感じたか、自分にとっての意味は何か」と考えているだけでは、自分視点を脱することができない。

娘はどう感じたんだろう?彼女にとっての意味は何だろう?
必ず「娘にとって」を考えることが、私なりの世界観を作り上げることに役立っているかもしれない。

もちろん、私は娘ではないから、彼女が感じたままを表現できていないと思う。4歳の感性が発展途上だから、大人が想像することが見当違いなことも多いだろう。

それでも「娘にとって」も考え及ばすことで、1本のnoteに包まれる感情は2倍になる。それだけ世界が豊かになる。

実際に娘が感じたであろうことをnoteには書かないことも多いけれど、思考段階で考えておくと仕上がりに奥行きが出る……気がする。

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実は、今日の記事昨日の続き。
昨日はこんな記事を書いていた。

たまーに生まれる「傑作note」、その制作過程を辿ってみたという話。

⓪ 日常の些細な出来事が起きる
① 出来事に心が動いたことを感知する
② 心が動いた理由を探る(自分と対話する)
③ ピッタリしっくりハマる「言葉や表現」じっくり探す
④ メッセージ性より「共感」を前面にして書き上げる

⓪から④のうち、②までは容易で、時間がかかるのは③の言語化段階……、というのが昨日の記事の要約だ。

さらに②については、こんな風に書いた。

「② 気付きを深める」はさほどの手間はかからない。家事をしながら、子どもとお風呂に入りながら、頭の片隅で「昼間のアレ、どういうことかな」と考え続ける程度。

確かに自分では「いつものこと」で手間はかからないんだけれど、実は記事全体の在り方を決める大事なプロセスはここじゃないか?

ひと様のお役に立てるとしたら、②の思考プロセスを明らかにするところにあるんじゃないか?

そんな風に考え直し、今日は「② 出来事に心が動いた理由を探るために自分と対話する」パートの言語化にチャレンジしてみた、というわけ。


どこかで、誰かのお役に立てることを願って。

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