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THE CRUSADERS THE 2nd CRUSADERS (1973)

クルセイダーズにとって72から74年は二枚組のアルバムと一枚組のアルバムを一つずつリリースしライブも積極的に行いセッションミュージシャンとしても大活躍。そのお陰でレコード裏に名前を載せてもらえるようになったり、AWBがカバーしたりと忙しくもやりがいのあった3年間だったと思います。本作ではインストのファンクやフュージョン、ジャズと様々なスタイルに挑戦したクルセイダーズでもトップクラスの充実度のある一枚です。

メンバー
スティックスフーパー:ドラム、パーカッション
ウィルトンフェルダー:サックス、ベース、マリンバ
ウェインヘンダースン:トロンボーン
ジョーサンプル:キーボード
<フレンズ>
ラリーカールトン、デヴィッドTウォーカー、アーサーアダムス:ギター

Don’t Let Get You Down
手拍子が印象的な軽快なファンクグルーヴ。サックスソロはものすごくアーシーな音のにホーンセクションになると急に都会的な音になるのが面白いです。

Teke It or Leave It
リズムギターがかっこいいジャズファンク。この頃のクルセイダーズはフュージョンというよりジャズファンクとかインストR&Bといった方がしっくりきます。

Gotta get it On
ギターがかっこいい一曲。本作には3人のギタリストが参加していますがここでは2人が弾いているように思いますが誰が誰かはよくわからないです。

Where there’s a will there’s a way
ワウやズッシリとしたリズムなどニューソウルからの影響を感じる一曲。ウェインヘンダーソンがソロを披露してくれます。ビバップ以降ジャズからは冷遇されたトロンボーンですがサックスとはまた違った太さのあるサウンドでもっと使ってもよかった気がします。続いてジョーサンプルのソロ。いつものあの感じで最高です。この曲の邦題は「精神一到何事か成らざらん」という故事成語か古典からの引用のようなタイトルです。

Look at beyond the hill
Way Back Homeのようなアーシーでどこか哀愁漂うファンク。アーシーさと哀愁感のバランスがとても良いです。

Journey from within
シリアスでハードなサウンドのジャズナンバー。ピアノやサックスはフリーやモードの影響が強くギターもヘビーかつサイケなので音だけを聴けばクルセイダーズの曲とは思えないです。

Ain’t gon’ change a thing
前曲から一転シンプルかつタイトなファンク

A message from the inner city
ジャムっぽくソロを回していく一曲。クルセイダーズの二枚組はこれや前曲のようなジャズ色の強い曲が収録されているのが面白いです。

A search for soul
基本はピアノトリオでホーンはソロだけという少し変わったアレンジの曲。一曲ファンキーなリズムにリリカルなアコピというのはジョーサンプルのソロアルバムに近いものがあります。ホーンはソロだけですがその代わりソロが長く普段はあまり見せないストレートなジャズのような演奏を披露してくれます。

No place to hide
柔らかいギターとゆったりと体を揺らしているようなグルーヴが心地よいメロウなフュージョンナンバー。

Tomorrow where are you?
コリコリと鳴るリズムギターと普通のリズムギターのツインギターがかっこいいファンクナンバー。特に最後リズム隊とギターだけになるところが特にかっこいいです。

Tough talk
この曲もファンキーなナンバー。エレキシタールやヴォコーダーのような電気的なビリビリした揺らぎを掛けたリズムギターが印象的です。

Do you remember when?
ゆったりとしたグルーヴが心地よいジャズファンク。アルバムの1番最後にピッタリな一曲です。最後演奏の途中で録音をやめたような唐突な終わり方ですがこれはそういうもので盤の不良だとか再生機器が急に壊れたわけではありません