『フルカミの里』のあとがき(補足説明)

【 注意 】
本エントリーは拙作『フルカミの里』のネタばれを含みます。既に読み終えていることを前提にしていますので、未読の方は十分ご注意ください。
(初めての方はこちらの作品紹介をご覧ください。)

はじめに

この度は『フルカミの里』をご購入いただき、誠にありがとうございました。謹んでお礼申し上げます。

本作品は予備知識がなくても楽しめるエンタメ小説を目指しましたが、歴史や民俗学・医療といったやや小難しいネタを扱っており、とっつきにくいと感じた方もいらっしゃると思いますので、あとがき代わりに補足説明をお届けします。

そもそも、小説は発表された瞬間に作者の元から離れますので、本来、作品の中ですべて完結すべきです。しかし、特に歴史関連でノンフィクションとフィクションの境界、並びに、他人とわたしの仮説の境界があいまいになっており、はっきりさせないとフェアではないと思い、この場を設けました。

「これを知らないといけない」「こう読まなければいけない」といった唯一無二の公式見解ではなく、「知っているとより楽しめるかもしれない」という程度の裏話ですので、さらっと読み流してもらえると助かります。
なお、人物の裏設定等には触れません。あくまで一般的な補足です。

作品執筆の動機

本作品は様々な要素から構成されていますが、元は「古語で偽の風土記を作ってみたい」という、ごく個人的でマニアックな思いからスタートしています。

構成や文体は現存する古風土記(出雲や常陸など)を参考にするとして、内容をどうすべきか。せっかく作るのならまったくのデタラメではなく、ある程度リアリティのあるものにしたい。

考えた結果、その土地に現存する伝承をさかのぼり、より古い時代の情報に再構築することにしました。具体的には「伝承は時間と共に変質する」を前提に、現在の伝承(昔話や地名)から変質前のオリジナル――古伝承――に迫る作業です。

常識的に考えて、オリジナルを復元するは不可能です。しかし、近づくのは可能だと思っていて、小説(フィクション)の名の下に自由にやらせてもらいました。それが『フルカミの里』に登場する偽の風土記と、登場人物たちが語る様々な仮説です。

物語のモデル地

作品に登場する架空の地名は、すべてモデルが存在します。
本文を読めばだいたい分かるようにしてありますが、メインの舞台は「長野県伊那市の入野谷(三峰川上流域)」を想定しています。

Z県 ← 長野県
御名部市 ← 伊那市
牡鹿谷 ← 入野谷
御薦川 ← 三峰川

なぜこの地を選んだかについて、順を追ってご説明します。

諏訪国と輔衆郷

地方の古い伝承と聞いて真っ先に思いつくのは、奈良時代の『風土記』です。同じ頃に『古事記』や『日本書紀』も成立していて、日本人が口伝を文字として残し始めた転換期に該当します。

ところで、この時代に地方であるイベントが発生しています。それは『続日本紀』に記されている「諏訪(諏方)国の設置と廃止」です。

諏訪(諏方)国
(養老五年(721年)設置、天平三年(731年)廃止)

実を言うと、以前からこの「諏訪国」が気になっていて、諏訪大社と絡めた話をいつか作ってみたいとぼんやり思っていました。
……今回は諏訪大社との接点がなかったことから、大半がボツになりました。しかし、既に色々な人が諏訪大社に関するフィクションを書いていて、いくら気をつけてもきっとネタが被るため、結果的によかったと思っています。

一方、『倭名類聚鈔』(平安時代の漢和辞書)を調べてみたところ、諏訪国の一部だったと思われる信濃国伊那郡に「輔衆《ふす》郷」という謎の郷が記述されていることが分かりました。

写本によって「輔衆郷」があるもの・ないものの差がある。
「輔衆郷」が現在のどこに該当するのか特定できていない。
「輔衆郷」は「蝦夷《えみし》の俘囚《ふしゅう》の郷」ではないかという説がある。(『長野県史』参照)

少し補足すると、「蝦夷《えみし》」はかつて東北・東日本を拠点としていた部族で、九州南部の「隼人《はやと》」と共に、朝廷と長らく対立関係にありました。

また、「俘囚」は捕虜です。朝廷は「毒をもって毒を制す」をモットーに、蝦夷との戦争(征夷)に俘囚を積極的に利用したことが知られており、各地に俘囚を移配(強制移住)させたとされる地名が今なお残っています。

ここまで分かった時点で、おおよその方向性が定まりました。

「諏訪国」と「輔衆郷」を一心同体として扱い、「輔衆郷」の場所を決めてストーリーを作る。キーワードは「蝦夷」(東北)。


現地に残る伝承と地名

伊那郡(長野県伊那市)には、奈良・平安時代にどの行政区分に属していたのかはっきりしない場所――「輔衆郷」の候補地があります。それが三峰川(天竜川支流)上流域に位置する「入野谷」で、資料を取り寄せ、現地に直接赴いて調べてみたところ、下記伝承があることが分かりました。

ヤマトタケル伝説
ヤマトタケルが南アルプスに住む大蛇を退治した。その血は赤河原となり、切り落とした頭を埋めた地に今の熱田神社が建っている。
平氏落人伝説
谷の最奥部にある「浦」地区は、逃げてきた平維盛《これもり》が隠れ住んだ地で、かつての屈辱を忘れないために「壇ノ浦」と呼んだのが由来だと言われている。

この二つを元に「古情報の再構築」を試みます。(※いずれも根拠のない妄想)

前者については、素直に考えると水害・治水がモチーフです。しかし、現代においても大水害が度々発生しているのに、千年以上昔のヤマトタケルが大蛇を退治した(=洪水が起きないようにした)というのが何となくしっくりしません。
ヤマトタケル伝説によく書かれる、住民と朝廷系支配者の対立/紛争の残滓である可能性が考えられます。

また後者についても、山奥の谷地形を「壇ノ浦」と呼んだという説明がどうにも腹落ちしません。
「壇ノ浦」は平氏落人伝説から連想したもので、元は「檀の浦」(檀《まゆみ》が多く生えている水辺)だったのではないでしょうか。
(余談ですが、長野市にある「檀田《まゆみだ》」という地名、よく「壇田」と間違えられるそうです。)

輔衆郷に関する仮説

以上から立てた仮説(作者の妄想)は、下記のようになります。

伊那郡の「輔衆郷」は、現在の入野谷(伊那市長谷地区)である。

「輔衆郷」は「俘囚郷」で、蝦夷の捕虜である俘囚を強制移住させた地を意味する。

山深い土地であるため、かつてはほとんど人が住んでいなかったが、「檀《まゆみ》」をはじめとした木が多く生えていたため、俘囚に伐採・加工させ、征夷(蝦夷との戦争)に必要な武器を生産するための戦略特区として整備した。
(「輔」には「助ける」という意味があり、征夷の後方支援としての役割が期待された。)

しかし、過酷な労働・居住環境のため、しばしば暴動が発生し、鎮圧に際して多くの血が流れた。(作中では未使用の設定)

なお、作品を執筆し始めてから分かったことですが、入野谷地方の方言には東北弁に近い言葉が多く存在します。江戸時代に高遠藩主の移封が何度かあり(保科氏や鳥居氏)、これに伴う東北地方の人々との交流が一番の理由だと思われますが、もっと古い時代から移住があった可能性も否定できません。

諏訪国と輔衆郷を作ったのは誰か

一方、「諏訪国」と「輔衆郷」が設置・消滅した理由を考えてみました。

「輔衆郷」の存在時期は不明だが、上位の「諏訪国」と運命を共にしたと仮定する。(「輔」という漢字には「中心地に付属した近郊の土地」という意味もある。)

「諏訪国」が消滅したのは、責任者の失脚が原因だったと仮定する。
「諏訪国」が存在した期間、朝廷で権力を握り、後に失脚したのは「長屋王《ながやのおう》」である。

「長屋王の変(729年)」と「諏訪国の消滅(731年)」を結び付けても違和感はありませんので、後は「諏訪国の設置(721年)」を説明できるかがキーポイントとなります。

蝦夷の抵抗が最も激しかった時期ですので、征夷のためだと言い切ることも可能ですが、父親の「高市皇子《たけちのみこ》」までさかのぼると、諏訪国/信州国との関係を強引に結びつけることができます。

高市皇子は壬申の乱で美濃の国人たちと共に父親の天武天皇側について戦い、成果を上げて太政大臣にまで上り詰めた。

高市皇子は伊那谷や入野谷と協力関係にあった可能性がある。
(美濃国だけでなく信濃国とも協力関係にあった可能性、もしくは伊那谷の辺りまで美濃国だった可能性)

高市皇子が入野谷に封戸(乳部《みぶ》)を持っていた可能性がある。
→入野谷/伊那谷にあった高市皇子の乳部が、現在の「三峰《みぶ》川」として名が残っているという妄想。

信濃国と良好な関係を築いていた長屋王(左大臣)は、当時、最大の懸案事項だった「征夷」に対応するため、国人たちと調整の上で「諏訪国」という特区を作った。(妄想)

「長屋王の変」後、藤原四兄弟は長屋王の子飼いである諏訪国を廃止し、再び分け与えた信濃国に監視させた。(妄想)

これで「歴史ミステリ」部の内容ができ上がりました。
少しごちゃごちゃしていますので、内容をおさらいします。

■ 歴史的事実
奈良時代に「諏訪国」が10年間存在した。
当該時期に朝廷で最も権力があったのは「長屋王」で、「諏訪国」廃止直前に失脚。
平安時代の資料に、伊那郡に「輔衆郷」という行政区分が存在したと思われる記述がある(詳細不明)。

■ 他人の仮説
「輔衆郷」は「俘衆郷」で、「俘囚」(蝦夷の捕虜)を移配させた地である可能性がある。

■ わたしの仮説
「輔衆郷」は現在の入野谷である。
「輔衆郷」は「諏訪国」独立時に定められた新しい郷で、その実体は征夷に必要な武器を生産する戦略特区だった。住民の多くは東北から強制連行された俘囚。
このプロジェクトを推し進めたのは、現地と繋がりがあった長屋王で、彼の失脚後に「輔衆郷」と「諏訪国」は消滅した。
入野谷にある「浦(壇ノ浦)」という地名は、「檀《まゆみ》の浦」の名残である。

これで設定の五割ができました。
しかし、まだ犬・オオカミの話題が入っていません。

アラハバキとオオカミ

少し話が横にそれますが、最終章で春日が「アラハバキ」という名の神について触れています。

このアラハバキは近年、小説やゲーム・アニメなどでしばしば扱われ、その前にも『東日流外三郡誌』という偽書で問題になった神様なので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
ざっくり説明すると東北地方の神様で、漢字表記で「荒脛巾」(「脛巾」は「すね当て」の意味)となることから、足の神様として知られています。また、多賀城の隣や氷川神社・伊勢神宮などにも祭られていて、何かと謎が多いことからフィクションで人気があります。

アラハバキに関して、わたしは以下の仮説を考えています。

アラハバキはエゾオオカミが神格化したもので、蝦夷たちの守護神だった。

この説を設定に取り入れて、

捕虜となった蝦夷が輔衆郷に連れて来られた際に、エゾオオカミも一緒に入ってきて住み着いた。(妄想)

としたため、オオカミ(犬)が作品のテーマになりました。

フルカミ

順番が逆になりますが、物語の舞台が「フ衆郷」に決まった時に、神様に「フる神」という仮称を付けました。後から見直すつもりでいましたが、「障る」「震る」「触る」等の当て字が使い勝手がよかったため、そのまま正式名称になりました。

なお、春日たちから一通りの説は語ってもらいましたが、作中ではほとんど触れなかった「布留(御魂)」説をそっと書き残しておきます。

呪いと狂犬病

神様の外見と名前が決まりました。次に決めるのは中身(性質)です。
人々に忘れ去られた神様なので、逆に少し怖い属性を付けてあげましょう。怖い神様といえば呪い、オオカミといえば狂犬病が定番です。
しかし、狂犬病だとすぐに対処されてしまうので、ワクチンの効かない新種にし、昔からの風習(神秘)で回避可能ということにしました。

一方、現地の「猪《しし》追《ぼ》い犬」や「風来犬《ふーれーいぬ》」(野良犬)に関する情報も手に入り、程なく「現地の人が神様の呪い(ウイルス)を犬に移して運用している」というフィクション設定ができました。

オオカミ伝承の作成

次はどうやってオオカミを伝承としてねじ込むかです。
入野谷には平家に関するもう一つの言い伝えがあって、

壇ノ浦の奥にある巫女淵は、平維盛と一緒に逃げてきた巫女がこれ以上迷惑を掛けないために身を投げた場所である。

これに狼要素を入れてよくかき混ぜ、

檀浦(檀が生えている水辺)の御巫淵には山犬(狼)がいて、出会った者は呪いで子孫が断絶する。呪いを避けるためには麓の神社でお祓いをする必要がある。

と大幅に改変しました。原作者さん、ごめんなさい。
(巫女要素がないのに「御巫《みぶ》淵」なのは山犬が神使扱いだからです。あと、「三峰《みぶ》川」のネーミングの仮説の一つを担ってもらいました。)

なお、入野谷にはかつて「ニホンオオカミ」が住んでいたのは間違いなく、様々な伝承も残っていますが、外見が異なる「エゾオオカミ」に繋がる目撃情報は一切ありません。何の根拠もない与太話(フィクション)です。

これで基本設定がほぼ決まりましたので、頭の中を一度リセットし、登場人物たちを配置して自由に動いてもらいました。
最終的に出来上がったのが、読んでいただいた『フルカミの里』という作品です。

(余談)作中でも触れたように、信濃国に古風土記があったとされる証拠は、遠くから見るとそこにあるのに近寄るとどこにもない「ハハキ(帚)」という伝説の木が関係しています。この「ハハキ」が実はオオカミで、「アラハバキ」と結び付ける案もありましたが、あえなくボツになりましたのでここにて供養します。

木地師の偽由緒書

今回、フィクションとして作った偽の風土記には、あるモデルが存在します。

かつて、木工品を作る職人の集団を「木地師(木地屋)」と呼びましたが、彼らの多くは偽の由緒書・お墨付きを所持し、「自分たちは山に自由に入る権利がある」と主張しました。一番有名なのは「朱雀天皇の綸旨」の写しで、他にも「秀吉の教書」や「奉行の連著状」などもあったそうです。

偽の風土記が作られた経緯として、「立場の弱い集団が、自分たちの利益を守るために作ったのではないか」と春日が説明しているのは、このエピソードが元になっています。
ただし、偽の風土記はあくまで現存する古風土記がベースになっていて、木地師たちが持っていた偽の書状とは内容がまったく異なります。

ちなみに、作中に登場する老婆の「木地《きじ》」という名字は、木地師を意識したネーミングです。民俗学の知識がある人向けのヒントにしました。

狂犬病類似ウイルス

ウイルス関連で補足情報はほとんどありません。
狂犬病について詳しく知りたい方は、『ヒトの狂犬病』(高山直秀 著)が入門書としてお勧めです。

日本国内の狂犬病は根絶されています。まれに感染患者が発生しますが、すべて海外渡航先で感染した事例です。
作中の既知リッサウイルス属に関する説明は事実ですが、新種ウイルスの設定(毒性等)はすべてフィクションです。受傷から24時間以内に発症するリッサウイルス属は見つかっていません。
文中でも触れたように、狂犬病(リッサウイルス)に感染するのは犬と人だけではありません。海外で問題になっているのは、キツネ・アライグマ・野良猫・コウモリといった動物です。
(根本的には筆力の問題ですが、、)「医療サスペンス」を謳いながらも淡々としているのは、前提になっている「狂犬病類似ウイルス」は感染力がそれほど高くなく、しかも関係者の大半が「狂犬病ワクチンが効く」と思っているためです。(谷口が急死したのはあくまでレアケースで、「脊髄や脳に近い部位だったため間に合わなかった」と見なしています。)
むしろ、本件は「OIE(国際獣疫事務局)の狂犬病洗浄認定国から外れる」ことへの国としての危機感の方が強く、描かれていない政府・霞が関の方がよほど混乱しています。
あと、警察は積極的に動いていて、天川や春日たちと密に連携しています。
ラストで萱野が運び込まれる予定になっている「国際医療研究所付属病院」は架空の病院名で、モデルにしたのは厚生労働省が管轄する「国際医療研究センター」です。
感染症に強い病院(特定感染症指定医療機関)なのは間違いありませんが、前身は「陸軍軍医学校」で「731部隊」の上位組織に当たりますので、経緯を知っている人がもやもやすることを期待しました。
(特に裏設定は定めていませんが、もし密かに研究していたのなら、ワクチンが既にあるかもしれません。)

オオカミに関する補足情報

こちらもメモから箇条書きでお届けします。――本当は言いたいことがたくさんあるのですが、いつかネタとして使う可能性があるため、控えめにしています。

入野谷にはかつてニホンオオカミがいたのは事実ですが、明治時代に絶滅しています。
エゾオオカミは北海道だけでなく東北にもいたとされますが、それより南に生息していたという証拠は確認されておらず、長野県での目撃情報も一切ありません。完全にフィクションです。
ニホンオオカミが絶滅したのは、江戸時代に海外から持ち込まれた狂犬病が大流行したのが最大の原因で、その後に狩猟でとどめを刺したと言われています。一方、エゾオオカミは、北海道への入植者たちの手によって絶滅したとされます。
狼信仰で有名な東日本の神社は「山住神社」と「三峯神社」で、現地はどちらにもアクセスできる位置にありますが、資料を読むと「山住神社」の信者が多かったようです。恐らく、共に南の方角にある「秋葉神社」と「山住神社」の講がセットになっていたためだと思われます。
(当初、「三峰川」と「三峯神社」の関係でオオカミを説明しようと思いましたが、上記の理由でやめました。)
長野県川上村には、ニホンオオカミの血を引くとされる「川上犬」が飼育されています。伝承が正しければ、こちらは「三峯神社」系の狼になるようです。
http://www.vill.kawakami.nagano.jp/www/genre/1000100000036/index.html


巫女淵と現地の写真

作中のほとんどの地名に仮名を割り当てましたが、最終決戦地の「巫女淵」だけはそのままにしてあります。ごまかしすぎてたどり着けない人がいるかもしれないと思ったためで、「巫女淵」でGoogle検索すると当該地が最初にヒットします。

執筆中、この巫女淵まで自分の足で歩いてみました。往復30km強(計8時間)の道のりは相当きつかったですが、紅葉の季節でとても気持ちよかったです。ただ、道があまり整備されていないため、風雨が強いときは徒歩でも車でも軽く死ねます。絶対に駄目。
ちなみに、携帯電話の電波が入らないのも、クマが出るのも、山崩れや鉄砲水がしばしば起きるのも、上流域の集落が大洪水で消滅したのもすべて事実です。

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スタンガンデート

冒頭で人物の裏話には触れないと書きましたが、少しだけ補足しておきます。

他の方からいただいた指摘にもあるように、主人公二人がくっつくのがとてもスピーディーで、作者自身も早すぎだと思っています。――実は最終決戦の前日(受傷した谷口が診察を受けた後)の「スタンガンデート」で何かあったはずなのですが、書いてしまうとシリアスな雰囲気が続かないため、読者の想像に丸投げしました。
二人が防犯グッズを買っている様や、その前後にあったはずのイベントを想像してもらえると嬉しいです。


おわりに

ここまで目を通していただき、ありがとうございました。最後になりますが、もし内容に間違いなどがありましたら、ご指摘いただければ幸いです。
(『フルカミの里』本文だけでなく、ここに記した補足情報のミスを指摘してくださった方には、ささやかながら謝礼致します。)

また併せて、作品へのご感想を心よりお待ちしております。

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