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ため息俳句 花々に会う

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折々の花々に寄せた句をまとめてみました。
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記事一覧

ため息俳句 しだれ桜と狼

 昨日一日休養して、旅の疲れは大分癒えたようだ。  そうして、今日は秩父の青雲寺(所在地…

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 山吹の花

狭庭べの山吹何時に旅戻り  空茶 出かけていた間に、庭の山吹が咲いていた。 隣に植えてある…

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 開花遅延

 開花もしていないのに桜祭りが各地で始まっている。  我が家の庭の海棠がもうすぐ咲こうと…

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 大根の花

 大根の形ならだれでもご存じ。  白く食用の部分と葉の部分に分かれている。  その葉が生え…

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 古いピアノ

花ミモザ黒鍵ばかりほつほつと  空茶  寒い一日であった。少し雷めいた空模様も見せた。 …

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 またも、菫

何処へ行く老人一人菫草    空茶 日当たりのよいところに、菫が咲き出している。 中には…

水曜日の窓辺
1か月前
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ため息俳句 墓へ行く

今日は、父の命日。 菜の花や菩提の寺の甍見ゆ      空茶遊休田処処に群れ咲く黄花哉墓までの行く先ゞに揚げ雲雀 あの朝は、遅い雪が降った。信州生まれの父のために雪が降った。 父逝くに戯れもあり淡き雪 ぽかぽかの陽気の下に墓洗ふ供へたる花にまじりてスイトピー  自分が煙草を本当に止めたのは四十歳であった。それ以来煙草をくわえることは無いのであるが、父の命日に限って一本だけ火をつけて墓前に供えたいという誘惑にかられる。まだ、ヘビーな煙草好きであったころは、そうしていた

ため息俳句  春の草

 森林公園を歩いてきた。  木々は芽吹きは未だ堅く、枝越しに春の青空がひろがる。    そ…

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 河津さくら

 河津桜である。  河津町観光協会のHPには、『河津桜は2月上旬から開花しはじめる早咲きの桜…

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 小糠雨

朝からしとしとと降っている。 庭先に出てみた。 傘の内にまで、香るのだ。 水仙かその面影に…

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 花苺

春来たり露地の苺の矮く咲く

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 侘助に淡雪

 椿もなら自分は侘助がすきなのだ。  武蔵丘陵森林公園には、たくさんの椿が植えられていて…

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 白梅

 散歩コースの鎮守の白梅である。  小さな池のほとりに咲く。  素朴な、梅らしい梅の木。 …

水曜日の窓辺
2か月前
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ため息俳句 スノードロップ

 一日では解けきれない雪が、近隣の屋根屋根に残って光っている。  今朝はよく晴れて、日差しも温かくなった。  今日一日で、雪は消えてくれるかもしれない。  先ほど、畑を見てきたが、そこはまだ雪で蔽われているのだが、ひょろりと玉葱のまだ幼げな葉が雪面から覗いているのが、健気に見えた。白菜は明日辺りは収穫しきって、今年二度目の白菜漬けをしようと思った。冬野菜は、そろそろ仕舞う時期を計算しなければいけない。絹さやの種も播かねばならない。  雪が解けたところは、たっぷりと湿った土の