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ため息俳句 ぎっくり腰

 尾崎放哉の句。

咳をしても一人 放哉

 昔は好きであった句だが、今はそうでもない。
 というようなことはさておき、自分の場合は、「咳の一つしてぎっくり腰」になったことがある。放哉は、咳だけでよかったとおもえるほどだ。以来、突発的に催す咳とくしゃみには気を付けている。どちらかといえば、咳よりくしゃみのほうが、危険ではないかとにらんでいるのだが。

 昨夜、腰を痛めた。「ぎっくり」というほどのショックではなく、じわーと傷みが広がった。痛みの部位は、腰というより尾骶骨から背筋の下部辺り、多分炎症は背筋にあるという気がする。
 疲れと冷えが、引き金になると長い経験から勝手に思っている。これは、いうなれば自分にとっては、持病である。季節の変わり目は、要警戒なのだが、このところしばらくなかったので気が緩んだ。それにしても、今回も不意打ちであった。
 昨晩は、夕食後炬燵で横になった。炬燵というのは、脚は暖かいが腰のあたりはかえって冷えやすい。とにかく、横になっていたのだが、おしっこがしたくなった。この頃は尿意を感じたら我慢できなくなるので、体を起こしかけたところ、じわじわっと痛みがきた。
 そうなれば、安静第一、そうーっと風呂に入って、体を温め、すぐさま床に入った。

 果たして、今朝の具合はというと、痛みは残っているが、立ち上がるのも慎重にすれば、問題ない。歩行も苦しくない。なんとまあ、幸運、大事にならずに済んだ。とはいえ、静かに一日を過ごしている。今夜も早く寝るつもりだ。
 
 とにかく、情けないことだ。


老いが世のぎっくり腰や春炬燵

春の宵腰やわやわと昭和の子

腰痛の爺の好みの茶はぬるめ