著者：ロバートキヨサキ
完読：2021年4月11日（日）

概要

10代の子供たちに向けて書かれた「金持ち父さん」シリーズの本。お金とはなにか、お金とどうつきあうか、資産や借金をどう考えればいいか、お金を生むビジネスを作りだすにはどうしたらいいのかをロバートキヨサキさんの実体験を元に書かれている。とにかくわかりやすいのでお金の勉強初心者の方にぜひ読んで欲しい内容である。

第1章　ファイナンシャルインテリジェンス

お金についての学び方

・お金について話す
・お金について読む
・お金について書く
・小遣いを収入の一部と考える
・お金の出入りをチェックする
・自分の未来に自分で責任を持つと決める

学校で教えてくれる学習スタイルがあなたにとって一番いいスタイルだとは限らない。人間が学ぶ方法を1つではない。人によって異なるし、いくつかの学習スタイルが組み合わさっている場合もある。自分にとって一番効果のある学習スタイルで学ぼう。

第2章　金持ち父さんのお金の秘密　その一
金儲けのための新しいルールを学ぶ

古いルールは通用しない。

「一生懸命に勉強して学校でいい成績を取れば、いい大学に入れて、仕事に役立つ勉強ができて、卒業後はいい仕事につけてたくさんお金を稼げて、人生の成功者になれる。」

↑仕事につくだけがお金を稼ぐ道ではない。

金持ちの考え方は違う
お金を作る方法を学べ
お金持ちのように考えればお金持ちになれる

第3章　金持ち父さんのお金の秘密　その二
稼ぐためでなく学ぶために働く

働くとはどういうことか？

金持ち父さんは、お金のために働くのではなく、お金を作り出す力を身につける人間になって欲しいと言った。金持ち父さんが教えてくれたのは、お金を必要としない人間になること。「お金を必要としなければ、たくさんのお金を稼げる」

第4章　金持ち父さんのお金の秘密　その三
お金を自分のために働かせる

他の人に見えないものを見る

「このまま働き続けるんだ。給料が必要だという考えに囚われないようにしろ。その考えから解放される時期が早いほど、大人になってからの生活が楽になる。ただ働きながら頭を使い続けるんだ。そうすれば、君たちの頭がお金を生み出す方法を教えてくれる。私が払える給料なんかよりずっと多くのお金をね。君たちには他の人たちの目には決して見えてないものが見えてくる。チャンスは目の前に転がっている。大抵の人にそのチャンスが見えないのはお金と安心だけを求めているからだ。だから、それしか手に入らない。チャンスが1つ見えてくればそれから一生、君たちにはチャンスが見える。」

第5章　金持ち父さんお金の秘密　その四
お金を作り出す

《お金を稼ぐ3つの方法》

1、勤労所得
仕事をすることによって得るお金。何か仕事についている人は給料をもらう。それは週休の場合もあるし、月給の場合もある。

2、不労所得
実際に体を動かさなくても入ってくる収入。家賃収入や著作権使用料などがある。

3、ポートフォリオ所得
株式や債権、投資信託などの「紙の資産」にお金を投資している人がそこから得る所得。

大事なことはただ一つ
「金持ちになりたかったら、覚えておかなければいけない大事なことはただ一つ。資産と負債の違いを知り、資産を買うことだ。」

資産＝あなたのポケットにお金を入れてくれるもの。
→不労所得やポートフォリオ所得など

負債＝あなたのポケットからお金を取っていくもの
→ローンで買った家や車は実は負債である。
昔ながらの定義で「資産」と呼ばれるものは負債。

「無駄遣いをせず、収入を生む資産を買うべし！」

第6章　金持ち父さんのお金の秘密　その五
〜大事なのはキャッシュフロー〜

《数字を読んで理解する》

「損益計算書」と「貸借対照表」の会計報告書を読めるようにしよう。

「損益計算書」：損失と収益を計算したもの。どんなお金が入ってきて、どんなお金が出て行ったか、今使えるお金はどれくらいあるかを教えてくれる。つまり、ある一定期間内の収入と支出、そして、結果である残高を表すのが損益計算書。

「貸借対照表」：資産と負債の間の関係を表したもの。その会社の財政状態がわかる。

第7章　金持ち父さんのお金の秘密　その六
ゲームで学ぶ

”キャッシュフローゲーム”

「ラットレース」から「ファーストトラック」へ
どのキャッシュフローゲームでも、ゴールはラットレース、つまりお金を稼いでは請求書の支払いをするという、終わりのないいたちごっこから抜け出し、ファーストトラック（高速車線）に移ること。ファーストトラックでは資産があなたに変わってお金を稼ぎ、あなたは不労所得を受け取る。

このゲームは本物のお金を使わず、簡単にそういう体験ができる。1、2時間で何年分もの経験ができる、キャッシュフローゲームは、ごく短い時間で実生活でどのようにお金と向き合うか、いくるもの選択肢が与えられていることを教えてくるゲームなのだ。

第8章　中高生のための金儲けプラン

仕事と交換に教えを学ぶ

「何か価値のあるものと交換しようという積極的な気持ちがある限り、君は欲しい物を何でも手に入れられる。」
稼ぐための仕事をする場合、あなたはある一定の時間を提供し、その時間に見合っただけのお金をもらうのが普通だ。一方、学ぶために仕事をする場合は、自分が提供する時間よりもっと価値のある大事なものを手に入れる。その上給料もらえる。

第9章　資産を管理する

《3つの貯金箱を持とう》

第1の貯金箱はチャリティー用
金持ちでいることの素晴らしい点の一つは、他人を手助けできることだ。今に始まったことではなく、昔からだが、世界でトップレベルの金持ちの多くは寄付をしている。本当の金持ちになるためには、もらうだけでなく与えることができるようになる必要がある。

第2の貯金箱は貯蓄用
金持ち父さんは常に1年分の支出を賄うのに十分なお金を持っていることが大事だと思っていた。貯金というバックアップはいざという時のために手をつけずに取ってしまっておくお金を持つことの大切さは変わらない。この貯金箱は万が一の時の保証だ。

第3の貯金箱は投資用
リスクをとりながら学習したり、資産を買ったり築いたりするためのものだった。
ロバートキヨサキは、9歳の頃、このお金を使って投資を始め、そのあとは珍しいコインや株式、不動産に投資してきた。この第3の貯金箱こそ、金持ち父さんが一番力を入れるべきだと思っている。

大抵の場合、投資の方が預金口座よりも多くのお金を産むから、
富を築くには第3の貯金箱に力を入れたほうがいい。

第10章　借金を管理する

いい借金と悪い借金

借金から「抜け出す」のではなく、借金を「管理する」ことが金持ちになるために重要な教えなのである。

「金持ちになりたかったら、いい借金と悪い借金の違いを知らなければいけない。」と金持ち父さんは言った。

《クレジットカードの使い方》

クレカの悪循環：お金がなくてもものが買えるクレジットカード。ふればお金が増えてくる魔法の杖のようだ。ただし、その魔法の効き目は請求書が遅れられてきた途端に消える。クレジットカードの明細書には支払額と支払い期日が書かれている。支払い期日の他に１ヶ月の最低支払額も示されている。全額が払えないので、最低金額だけを払い続けること（リボ払い）にする。支払いが終わる頃には買ったものは流行遅れになってしまい、さらに高い利率という「ツケ」が回ってくる。

クレカの上手な使い方：毎回全額を支払うようにする。そして、毎月きちんと支払いをすれば銀行からお金を借りる際に判断の基準になる「個人の信用格付け」を高める素晴らしいチャンスになる。これはあなたが不動産などの不労所得をもたらす資産を買うためにお金を借りる必要が出てきたときに役立つ。

ロバートキヨサキさんからのメッセージ
〜運命を決めるのは自分自身〜

たとえ僅かなお金を手に入れた人は、それと同時に自分の運命を決める力を手にする。あなたもその力を持っている。手に入ったお金を使って、将来お金持ちになるか、それとも貧乏になるか？それを決めるのはあなただ。何も考えずにお金を使えば貧乏になる。負債ばかり買い続ければ、いつまで経っても中流のままだ。資産を手に入れる方法を学ぼう。それは、将来の目標として豊かな暮らしを選ぶことを意味する。どの道を選ぶかはあなた次第だ。毎日少しでもお金を受け取るたびに、そして少しでもお金を使うたびに、あなたは道を選択している。これは大きな責任のある選択だ。それを任されているなんてすごいことだ。将来の経済状態はあなたの手の中にある。

感想

家や車は資産と思っていたので、負債であるということに衝撃を受けた。大きな負債をわざわざローンを組んで作るのはもったいないと思った。また、借金もいい借金と悪い借金の2つがあるということも衝撃だった。借金と聞くと悪いイメージが湧いていた。しかし、クレジットカードの支払いをしっかり毎月することで信用が付き多くのお金を借りることができるのだ。これは、将来不動産などの投資をしようとしている人やビジネスをしようと思っている人にとってはとてもやったほうがいいことであると感じた。
お金持ちの方の教えは私が親や先生から学んできたこととは逆のことが多いとこの本を通じて思った。正直、眼から鱗のことばかりだ。私は将来自分の夢を叶えるため、自分の周りを幸せにするためにある程度のお金は必要だと考えている。そうなると親や先生ではなく、実際にお金を稼いでいる人にアドバイスを聞くべきだと感じた。ここを間違うと将来は大きくずれてしまう。
たくさんの気づきをくれた本だった。とにかく、中高生向けに作られた本というだけあってかなりわかりやすい。お金に縛られたくない人生を送りたい。叶えたい夢があるという人にぜひ読んで欲しい。