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冬の午後(詩)

冬の午後
気だるい体をベッドに押し込む
重たくなっていく頭が
枕に吸い込まれていく

枕の中では
昔僕をいじめてた奴らが殺し合いをし
僕が片思いしてた女の子たちが僕を取り合う
両手を引っ張られて
僕は腕を失いかける
僕は恐くなって枕のさらに奥を目指す

そこには誰もおらず
僕だけの世界があった
僕は芝生に寝そべり
空に浮かんだ雲たちに
名前を付けていく
冬なのに暖かい風が吹き
川沿いの桜並木は満開になっていた

桜の花びらが舞い上がり
僕を包んでいった
僕は花びらと一緒に風に舞い
空高く空高く
いじめっ子や片思いした女の子たちよりさらに高く
まるで天使になったように軽やかに
たどり着いたのは枕の上だった

冬の午後
僕は現実を生きるために
ベッドから起き上がる

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