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摘花如歌無選集《はなつまみてうたうごとくたれながし》7

     七、

 春、新芽の如くねきねきと諸々の思い生まれ出ずるを、いささか退きて他人事の如く眺め居れば、そもまた一興ならむ。

 2019/04/18 18:14

  叶えてはまた新しき夢を見て望み果てぬは良きかわろきか

 2019/04/18 18:22

  桜枝の青葉の繁り溌剌と
  花散る記憶無きが如くに

 いじられし後輩「だうせ僕なんか文芸部のペットですよ・・・」
 いじりし先輩「否、さほどかはゆきものにやあらず」
 本歌ありとせばかかる応酬にありたるか。

 2019/04/23 23:01

  あなたはね
  主食じゃないし
  デザートほど
  おしゃれでもないし
  そうね
  オヤツね

 2019/04/28 21:00

  新学期
  仮面の下のともがらの本性見る日
  ほくそ笑み待つ

 一昨年の父の危篤をふと思い出し、

 2019/04/30 11:34

  この世をば喰まんとぞせむ
  おとがいの今際の際の動きかそけし

 と詠みたるものの未だ憚りおりたるは如何。

 2019/05/02 15:25

  掘って埋め掘って埋めての難行に血道上げるも産まぬ性ゆえ

 2019/05/06 03:10

  声は耳
  姿は瞳
  短歌うたもまた
  あなたの脳に反射するわたし

 2019/05/12 07:57

  放棄地の草風にそよぎ稲光
  瑞穂の国の神の思いは

 2019/05/15 21:27

  思惑に濁る目付きの人間を猫たちだけが透視している

 2019/05/16 23:57

  良き家族良き友達でいるために
  見えてるものをしゃべる気は無い

 げにむつかしきは人の心なり。

 2019/05/20 05:56

  朝な夕な噛みませんよと歯を見せて霊長類は心喰みあう

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