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SUZUKIのハモンド44鍵鍵盤ハーモニカ(私の暮らしを彩るもの#8)

運動が苦手だ。
絵を描くことが苦手だ。
これらは小さい時から今までずっと苦手だ。

人よりできる数少ないことが音楽であった。
これまでいろいろな楽器をやった。
ピアノから始まり、吹奏楽部で管楽器を吹き、バンドに憧れてエレキベースを買い、弦楽器と打楽器をかじった。

そんな私が最終的にたどり着いたのがこちらの鍵盤ハーモニカである。

え?鍵盤ハーモニカ?
あの幼稚園とか学校とかでやったやつ?
と思われるかもしれない。

楽器屋さんに行くことが多い人は「大人のケンハモ」という言葉を見聞きしたことがあるかもしれない。
そう、今こそ鍵盤ハーモニカなのだ。
音楽に打ち込んできた経験が無くても、気軽に好きなメロディを自分で奏でることが出来る。
音楽をやってきた人はさらに上を目指せて、手軽にレパートリーを増やせる。
アコーディオン的な音が好きな人にも堪らない楽器だ。

そんなケンハモとの出会いは大学時代。
ある楽団で、SUZUKIの鍵盤リコーダー「アンデス」を担当することになったことがきっかけ。

その後、アンデスをメインでやる人は少なく、だいたい鍵盤ハーモニカかオカリナをメインでやっている人が多いことを知る。
アンデスを上手く吹くために、鍵盤ハーモニカを購入し、習い始めた。

初代はスタンダードにしました。

最初は表情豊かに吹くことが出来ず、苦戦した。
吹奏楽でもバンドでも伴奏担当。久しぶりにメロディをやってみて、メロディを上手く吹くことができないことに気づいた。

音楽が好きなのにメロディができないなんて!と、燃える心。
気づけば毎日毎日、ケンハモを吹いていた。

やり込めば上手くなるもので、発表会に出たり、ソロで演奏させてもらったり、出番が増えた。


東京に引っ越してきてからは、楽器を気軽に演奏することが出来なくなった。
そこでカラオケに持ち込むのにぴったりサイズの鍵盤ハーモニカが活躍。
カラオケで音を流しながら、メロディを吹くと、ストレス解消になる。
フルートやトロンボーンのメロディ譜はそのまま鍵盤ハーモニカにも使えるので、ポップスの楽譜を買うようになった。

楽譜が増えて練習機会も増えたのに、演奏会が無いというのは寂しい。
そこで老人ホームで演奏のボランティアを始めた。
月に一度、鍵盤ハーモニカとカラオケ音源を持ち込んで演奏を披露する。

鍵盤ハーモニカというものが全世代知っているものだと思っていたが、おじいちゃんおばあちゃんからすると新鮮なものらしい。
凄い凄いと言ってもらえるのですごくうれしい。
嬉しいので頑張ってしまう。
買う楽譜が昭和ポップス寄りになってきた。


もちろん、一人で好きな曲を吹くのも楽しい。
音色が単純に好きだ。
自分の吹く息で、楽曲が表情豊かになるのが気持ちいい。
息を思いきりすって吐くだけで気持ちいい。
実際、ストレス解消効果もあるみたいで、それ目的に始める人もいるらしい。

手軽な楽器といえども結構高い。
メンテナンスが大切だ。
吹き終わったら唾を抜く。
それでも吹き続けると汚れはたまるし、音程も狂ってくる。
管楽器みたいに毎回チューニングが出来るわけではない。
そこで1年に1度、「吹いていてなんか気持ち悪い感じの音がするな」と思ったら、SUZUKIに送り、修理に出す。
これがかなり大事。音程がよくなる。


でも一代目を酷使して中々合わなくなり、ハイパーを買った。


日用品ほど身近ではないが、毎日そばにある楽しい趣味。
好きなことを好きなように楽しむ。
人に楽しんでもらう。
これが、私の生活を彩るのだ。

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