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こころね

言葉を沈黙と孤独の道具とする。
言葉は沈黙と孤独の道具となる。
それは、試煉でありつつ祝福である。

しかし、わたしは、いま、こころのそこから、こころねを歌いはじめる。
こころねは、こころねと、つながっている。

言葉は、声になるとき超えてゆく。
歌になるとき浮かばれる。
歌われるとき次元を変える。



沈黙と孤独とは、言葉の見ていた夢だった。

目覚めたら、もはや言葉はなく、ただよろこびの歌があった。
そこでは、悲しみさえも歌としてあり、流れており、ゆえに、悲しみも悲しみにとどまらず、よろこびとしてすら、在れるのだ。

融通無碍ゆえに、どんな声も拾われて、沈黙とはならない。
孤独でもいられない。
言葉は要らず、言葉なしに、豊かな沈黙のままに睦み合える。

思いは皆、歌われるのを待っていた。

あなたを歌い、あなたと共に歌い合う。
そのためのわたしなのだ。
しかし、そのときには、わたしはない。
わたしではない。

あなたが語るように語るとき、わたしはもうあなたなのだ。

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