はるまついぶき

画像1 ストーブに薪をくべ、ひさしぶりにあの曲を聴いていました。はるまついぶき。雪のすき間から光が射して、思わず窓のそとに目をやります。強い風はやがて雪雲を薄くうすく引きちぎって、ビル群のかなたへ押し流していきました。いつの日かあの空のパレットに白を1滴まぜることができたなら、あなたは帰ってくるのでしょうか。この花がひらいたなら、わたしはずっと窓辺で待つのでしょう。はなやぐ黄色の向こうへ耳を澄ませ、その足音にすぐに気づいて手を振れるように。そして一緒に笑って、あきれるくらい未来の話をしたいのです、あなたと。

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