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人種差別はしない、私の生き方

1979年 south California,
小さな教会で・・・
素敵な光景が 心に映りました。

1週間 作業着で 働き続けた人々・・・
週末は、まさにファッションショーでした。

誇らしい表情の黒人の方々に出会い・・
自分たちの生活の中に幸せは宿っている
そんな気持ちになりましたが
今でも、それが原点のような気がします。

私が生まれたのは1960年、雪の1月
世話をかけ、産婆さんの手に落ちたという。

恩人の母は、人生最後まで
ミシンを踏み続けた人でしたが
苦難な母の人生は・・・
誰よりも、私がいちばん知っています。

母は、自分の娘にように
何人も縫子を一人前に育て上げました。

北海道から九州まで、夢を抱いた娘たち
私は 家族同様の縫子のみんなに育てられました。

私が10歳の時、服作りを学びたいと
スリランカ娘も 家族の仲間入りました。

私は、野球バカの学校生活でしたから
成績も悪く、ただシェリーさんのお陰で
英語だけは興味を抱き勉強しました。

後にシェリーさんは結婚しイギリスに住まれ
生まれた子供の名前は、私の母の名前です。

19歳の時、シェリーさんを訪ねイギリスへ
空港で子供を抱え、なぜか涙の再開でした。

バスを乗り継ぎ、彼女のアパートへ
しかしそこは、人種差別を受ける世界でした。

なぜ 差別を受けるの・・そんな怒りの気持ちが
込み上げてきたことを、今でも覚えています。

小さな部屋で、子供と二人暮らし・・・
そこは異国でも、笑顔の絶えない世界がありました。
笑顔で生きることは、私の母から学んだという。

なぜ、シェリーさんは 笑顔で暮らせるの・・・
夜遅くまで語り尽くしたことが、懐かしいです。
ここが、私の心が変わる分岐点になった気がします。

偶然にも私の人生は、
ASEANの方々と一緒に歩んできました。

現地では、富裕層の方も面談しましたが
採用の大半は、貧困層の方でした。

単純に、生き抜くエネルギーが
・・・ 溢れていた気がします。

私が、大切にしていることは・・・
目を見て会話ができるかどうかです。

その小さな勇気が、必要なんです。

勿論、偽造書類の方もいましたが
不思議と会話も続かず・・・
長く目を合わすこともできません。

彼女らの目を見て話すうちに・・・
いろんな気持ちを汲み取っていきます。

当然、字が読めない方もいましたが
服作りをやりたいという気持ちから
習得してしまうから、本当に驚きました。

私が、ASEANの若者に接し感じたのは

自分の仕事を好きになるということが、
いちばん成長できる鍵になると感じました。

お金を稼ぐ目的で、技術を習得しても
何かが・・・ 不足していきます。

みんな平等にスタートしても
辿り着ける場所は・・・必ず違います。

好きだから、誰よりも追求できる
それが、新しい創造に繋がっていきます。
・・・ 私が、若者から学んだことです。

そして、若者に感謝していることは
たくさんありますが・・・一番は、
私自身の価値観を変えれたことです。

若い頃は、心の中で・・・
ASEANの若者を見下していたと思います。

2015年ミャンマーに入り
いろんなことを思い返しました。

若い頃から、自分の取ってきた行動・・・
歪んでいたファッションビジネス・・・
それを正当化できる側面もありますが
私は次世代へ、同じ道を継承したくない。

私の残りの人生・・・
若者と生きるとは、どういうことか・・・
私が、何をすべきか・・・

最初に振り返ったのが
19歳の時、遭遇した教会のできごと

差別を受けても笑顔で過ごすシェリーさん
親身になり看病してくれたミャンマーの若者

みんなのおかげで・・・
私は、人間としてどう生きるべきか
その目標を描けたことが、嬉しいんです。

人間は肌の色も、文化もみんな違いますが
時代と共に変わることも必要です。

新しい価値が育まれることは、素晴らしいことです。
ただ、先進国の選択する道が・・・
正しいとは限らない・・・と、私は思います。

先日、ミャンマーの娘たちに
いまでも給料を最初に親に渡すのと尋ねました。

もちろん、と即答・・・必ず母に渡します。
父に渡れば、遊びに使ってしまうから・・・
男はやっぱり、と実感します。

私が感激したのは、彼女ら自身が・・・
親に渡す文化は、大切だと言い切ることです。

自分たちの文化を大切にする、それが・・・
私が、彼女らを好きな理由かもしれません。

世界中に、理解できないことは沢山ありますが
まず受け入れる、そこからしか始まりません。

それは、日本人同士でも同様です。
みんな自分の価値観を大切にしています。

そう考えることができれば・・・
自分をさらに成長させることができます。

すべてが、新たな創造への鍵になります。
日本は、素晴らしい文化が育まれる国です。

そして、日本は誹謗中傷のない国ですね、と
ASEANの若者から言わたい・・・。

私の周りから一人ひとり、その想いを伝え
変わっていきます・・・日本人はできます。

先日、友人が老犬に芸を仕込んでいました。
今更なんでやねん、と思っていましたが
1週間後、芸をする犬に驚きました。

あのヨボヨボ老犬ができるなら
私もできる・・・と思えました。

自分が変わる・・・勇気
お金に変えれないものは・・・大切です。

いつも、皆さまのnote 投稿に
ホッとする時間をいただき感謝しております。

私も冬に突入する、心の準備ができました。
この冬は、身体も心も鍛えたいと思います。
といっても、特別なにも変わりませんが・・・
料理もできる、そんな自分にも挑みます。

11月も皆様が健康で
ご活躍されますよう心より願っております。

2023年10月21日 冬待月 水谷勝範

Webからファッションを創る、それが私たちのプロジェクトです。服作りとはいえ、私たちが大切にしていることは、お互い共存し成長できる社会になることです。皆さまとの出会いを愉しみにしております。水谷勝範