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柳美里 JR上野駅公園口(河出文庫)を読んで

こんにちは!
今回の作品はアメリカの全米図書賞を受賞された柳美里さんのJR上野駅公園口について、抽象的感覚派読書感想文を書いていきます!

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舞台は2006年の日本、上野恩賜公園でホームレスとして過ごす男。男の視点を通して2006年から過去現在未来の人生を描いた作品となります。彼がこれまで過ごしてきた人生や未来の人生の悲哀をこれでもかと描ききった作品でした。

貧乏な家庭に生まれ、結婚して子を授かるもお金がなく、一人上京して日雇い労働者として稼ぎに出るも、そんな男にこれ以上ない悲しい出来事に遭遇してしまうのです。
その後紆余曲折あり、ホームレスになった彼はある人物の華々しい姿と自分の対比を描出して読者に一人の人間の人生について考えさせられるのです。

この作品は高級鮨屋の脂の甘く自然に溶ける黒鮪のお寿司を思わせる物語でした。作品の中に悲哀が手に取りやすく描かれており、蕩けるネタのように舌の表面や喉を優しく撫でながら摂取させてくれるのです。
外国人観光客に寿司が受けるように、この作品の優しい風味が受け入れられたのではないかと思いました!

今回の読書感想文は以上になります。更新頻度はどうしても少ないものの、いつも読んでくださっている方々には感謝しかありません。今後もよろしくお願いいたします!

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僕の作品もありますので、是非ご一読ください!


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