新唯美主義作家/松井健太朗

新しい唯美主義を現代に広めるために作品を残す男性。 現代にてエログロナンセンスを更新す…

新唯美主義作家/松井健太朗

新しい唯美主義を現代に広めるために作品を残す男性。 現代にてエログロナンセンスを更新する。 今から読書を始めたい方や、何を読めば良いか迷っている方に向けて、お勧め小説の感想文を、ネタバレを極限まで回避して感覚的に伝えたいと思います。

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現実世界で上手く生きられないと嘆く者へ~美を身にまとい、神秘を得て自身を芸術化せよ

 普段こちらのnoteで読書感想文を残している、新唯美主義作家の松井健太朗と申します。  今回は少しいつもと違う趣旨で記事を書いてまいります。  タイトルにありますように、現代社会にて生き辛いと思う人に向けて、1つの考え方を開陳したいと思います。  現代社会にて、たとえば以下のような場面で、生きるのが嫌になる方が多いと思います。 ・中々好きなことが見つからず、見つかっても芽が出ず苦しみ、環境のせいにしたいが、そんなの甘えと許さない自分自身や周囲 ・街行く幸せそうな人

    • 安部公房 燃えつきた地図(新潮文庫)を読んで

      中々面白いと思った小説に出会えず、久々の投稿になってしまいました。 今回も味覚や嗅覚などで表現する、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。 今回の作品は安定して面白い安部公房の「燃えつきた地図」です。 「燃えつきた地図」の購入は↓↓ 大まかな粗筋は、失踪した男の行方を調査するように依頼を受けた興信所員です。 数少ない手がかりを頼りに、男の行方を調べるも確証を得られず、都会の中を彷徨い続ける物語。 そんな興信所員の主人公にとって、起こるべきでもあり、非現実的な結末が待

      • ブッダ伝を読了。この一冊を読めばブッダの思想や生涯を網羅できる。 仏教の祖について知りたければ、まずはこちらをお勧めします。 https://amzn.asia/d/ifSKCyq

        • 東野圭吾 ナミヤ雑貨店の奇蹟(角川文庫)を読んで

          今回もネタバレ回避し、抽象的な味覚や嗅覚などで感想を伝える、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。 作品は東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の購入は↓↓ あらすじは、とある3人の悪事を働いた男が逃げ込んだ古屋がかつて雑貨店を営んでいたところだった。 その雑貨店は昔、悩み相談を受け持っていた。 今では廃業し、誰もいないはずなのに、3人が逃げ込むと、郵便口から悩み相談の手紙が降って来て……。 東野圭吾さんの作品は、僕が中高生時代に読書を

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        現実世界で上手く生きられないと嘆く者へ~美を身にまとい、神秘を得て自身を芸術化せよ

          秋葉原通り魔事件の加害者側の人生について書かれたノンフィクションを読了。 多くの人が共感を覚えるだろう内容で、誰しもがいつ加害者側になるか分からない戦慄させられる。 秋葉原事件 加藤智大の軌跡 (朝日文庫) https://amzn.asia/d/4jdlnzD

          秋葉原通り魔事件の加害者側の人生について書かれたノンフィクションを読了。 多くの人が共感を覚えるだろう内容で、誰しもがいつ加害者側になるか分からない戦慄させられる。 秋葉原事件 加藤智大の軌跡 (朝日文庫) https://amzn.asia/d/4jdlnzD

          佐藤究 サージウスの死神(講談社文庫)を読んで

          今回もネタバレ回避の、味覚や嗅覚などで表現する抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。 作品は佐藤究さんの純文学作品「サージウスの死神」です。 「サージウスの死神」の購入は↓↓ 主人公の俺はブラックな職場で働き、疲れた体を引き摺って歩いていると、ビルの上から投身自殺する男と目が合ってしまう出来事をきっかけとなります。 その後、ルーレットや頭の中に飼育する数字などを通して、人間をついて掘るように考察する作品となります。 如何にも哲学的で純文学らしいのですが、途中で魅力

          佐藤究 サージウスの死神(講談社文庫)を読んで

          安部公房 飢餓同盟(新潮文庫)を読んで

          今回もネタバレなしの味覚嗅覚で訴える、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。作品は安部公房の「飢餓同盟」です。 「飢餓同盟」の購入は↓↓ 大まかなあらすじは、戦後の日本の小さな田舎町にて、よそ者として疎外された者がキャラメル工場の主任の花井を中心に革命を起こそうと「飢餓同盟」を結成するが……、といったもの。 久々の安部公房の作品で独特な比喩や、登場人物のキャラクターにハマり一気に最後まで読み終えました。 ただ、読書慣れしていない方には癖のある作品で分かりにくい場面も

          安部公房 飢餓同盟(新潮文庫)を読んで

          澁澤龍彦の黒魔術の手帖、読了 https://amzn.asia/d/3NizDLf 黒魔術に興味を持つきっかけに最適な本でした。 澁澤作品が好きな人は特に必読書になります。 黒魔術気になるが、どれから読めば良いかと思った方は、こちらがお勧めです。

          澁澤龍彦の黒魔術の手帖、読了 https://amzn.asia/d/3NizDLf 黒魔術に興味を持つきっかけに最適な本でした。 澁澤作品が好きな人は特に必読書になります。 黒魔術気になるが、どれから読めば良いかと思った方は、こちらがお勧めです。

          赤松利市 犬(徳間文庫)を読んで

          今回も味覚や嗅覚で表現し、ネタバレ回避の抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。 読んだ作品は赤松利市さんの「犬」です。 「犬」の購入は↓↓ この作品のおおまかなあらすじは、63歳のトランスジェンダーの桜が、同じくトランスジェンダーで23歳で美人の沙希と一緒にニューハーフバーを営んでいた。 そこに桜の昔の恋人安藤がやって来る。桜が老後の資金として溜めた1千万円を求める安藤と、そんな危機を察知し阻止しようと1千万円を上手く持ち去った沙希に巻き込まれていく桜の物語。 途

          赤松利市 犬(徳間文庫)を読んで

          平野啓一郎 日蝕(新潮文庫)を読んで

          今回もネタバレ回避の味覚や嗅覚で作品の魅力を伝える、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。 作品は平野啓一郎さんの「日蝕」です。 「日蝕」の購入は↓↓ 日蝕・一月物語 (新潮文庫) https://amzn.asia/d/2LH39FC おおまかなあらすじは、15世紀フランスにて、旅をする学僧は司祭の勧めから、とある村に住む錬金術師を訪ねる。村民から冷たいで見られる錬金術師が洞窟の中である秘密を隠しており、その秘密がとある奇跡を生み出す物語。 正直、内容は私には難し

          平野啓一郎 日蝕(新潮文庫)を読んで

          潮谷験 スイッチ 悪意の実験(講談社文庫)を読んで

          今回もネタバレ回避の味覚嗅覚で表現する、抽象的感覚派読書感想文を書いてまいります。作品は潮谷験さんの「スイッチ 悪意の実験」です。 「スイッチ 悪意の実験」の購入は↓ 舞台はある大学の夏休み。押すとある家族が破滅するとされるスイッチを持って1ヶ月過ごし、押す押さずともボーナス100万円が貰えるアルバイトを主人公の小雪は受け持つ。 同大学の仲間と一緒に参加し、誰も押さぬと思っていたものの、次々と予想外のことが起きていくミステリー作品。 ライトノベルの風味もあり、読書に慣れ

          潮谷験 スイッチ 悪意の実験(講談社文庫)を読んで

          夢野久作 瓶詰の地獄(角川文庫)を読んで

          今回も抽象的感覚派読書感想文の方を書いてまいります。作品は夢野久作の「瓶詰の地獄」の短編集です。 「瓶詰の地獄」の購入は↓↓ 表題作の「瓶詰の地獄」を初め、「死後の恋」や「支那米の袋」など猟奇的だが鮮やかな光景が目にまざまざと浮かび、人間の底にある暗黒の発露を感じ取ることができます。 特に好きな話は、表題作の「瓶詰の地獄」と「一足お先に」という話です。 「瓶詰の地獄」は三通の瓶詰にされた手紙が漂流し、役場に届けられるところから始まります。 無人島で兄妹が聖書を心の支え

          夢野久作 瓶詰の地獄(角川文庫)を読んで

          五十嵐律人 法廷遊戯(講談社文庫)を読んで

          今回もネタバレなしの抽象的感覚派読書感想文を書いていきます。作品は五十嵐律人さんのメフィスト賞デビュー作の「法廷遊戯」です。 「法廷遊戯」の購入は↓↓ 主人公は弁護士を目指してロースクールで法律を学ぶ、清義という青年。 彼には過去にある罪を、同じくロースクールに通う美鈴という少女と一緒に犯しており、その事実を出汁に何者からか脅しを受ける。 優秀な友人、馨に相談しながら犯人を探ろうとするも、予想外な底に堕ちることになる。 弁護士の作者が書いた法律もの。全編に渡って多くの法

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          七尾与史 死亡フラグが立ちました!(宝島社文庫)を読んで

          今回のネタバレなしの抽象的感覚派読書感想文は七尾与史さんの「死亡フラグが立ちました!」について書いていきます。 「死亡フラグが立ちました!」の購入は↓↓ 大まかなあらすじは、フリーライターの陣内が、全て偶発的な事故死に見せてターゲットを死に追い込む死神を追う物語。 その中で人情のあるヤクザや、莫大な資産を持つ資産家で天才肌の友人と共に死神のターゲットにもされ、死のピンチに何度も陥るストーリーになります。 ストーリーにスピード感もあり、キャラクターが漫画的に立っていたりな

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          神津凛子 スイートマイホーム(講談社文庫)を読んで

          今回はスイートマイホームという作品について、抽象的感覚派読書感想文を書いていきます。 スイートマイホームの購入は↓↓ こちらは冬の寒さの厳しい長野が舞台。主人公の賢二は妻と娘を持つ平凡で外見の良い男で、寒さに悩む家族のためにどこにいても暖かい通称「まほうの家」を購入する。 地下室に大きなエアコンがあり、地下から不気味な存在が主人公の家族を崩壊しようとする。 その不気味の正体は何なのか。 ミステリーとホラーの中間のような作品でした。読み進むにつれて謎が深まっていき、人間の

          神津凛子 スイートマイホーム(講談社文庫)を読んで

          自作をエブリスタにて投稿しました。 ゾクゾク、粘々するような情愛の破滅物語です。 「ただの愛情ではないのです、貴方なら分かってくれるでしょう?」 https://estar.jp/novels/26117642 #エブリスタ

          自作をエブリスタにて投稿しました。 ゾクゾク、粘々するような情愛の破滅物語です。 「ただの愛情ではないのです、貴方なら分かってくれるでしょう?」 https://estar.jp/novels/26117642 #エブリスタ