自分でいうのもなんだけれど、汚れていないし、ずっと淀みのない気持ちで生きてきたつもりだ。それくらいしか、わたしが自分自身の命に対してやれることがない。
自分を大きく歪めたり、世間に求められる形に合わせて打ち直したり調整したりせずにどこまでいけるだろうか、いつもそんなことを思いながら日々を重ねてきたように思う。


多分きっと、本質的には社会人になってもなにも変わらないまま、変われないまま、たくさんの人に傷つけられながら、そしてわたしもたくさんの人を傷つけながら、それでもここまで手を貸してくださった人たちのおかげで今回、昇格を手に入れた。


気がついたら10年以上駆け抜けていて、何度も何度もしんどい場面があった。
退職が頭をよぎったことも1、2回ではなかったし、転職活動を試みて面接に行った時期もあった。
たった10年前みたいに昇格がスムーズにいかない世代になってきた自分の運の悪さを笑い飛ばしたりもした。
それでも、なぜかわからないけれどわたしはこの場所で歩んでいくことを決めていたような気がする。

生半可な気持ちでは届かなかったものでした。
2年以上をかけて、やっと、やっと届いた。
最近はもう、他の人生の望みを全て放り出して捨ててでも、これだけは手に入れてみたいと頭をよぎることもあるくらい、それは自信のない自分へ光が欲しかったからでした。
だからどちらかというとこれまでを讃えるというより、あなたのこれからに期待しているよというメッセージとして昇格を受け取った。

わたしが入社した頃、営業店の数字を動かすプレイヤーとして働いて、管理職になるなんて誰が気づいただろう。わたしの心が弱くて会社に行けない時期もあったし、こんなわたしにきっと誰もなにも期待なんかしていなかったはずだ。


この世界はちゃんと、そしてとても嫌いだ。
それでも、今はちゃんと大丈夫だと思える。
未来は常に可動式だと信じられそうだ。


悲しみをどうにか悲しみとして終わらなさないために、と、そう思いながら歩みを進めてきた。
希望を口に出して上司に伝え続けていたことは、わたしがわたしの人生を諦めることがどうしてもできずに届くまで信じてみたかった願いに近い祈りだったのかもしれません。

だからこそ、腐らずに頑張ろうと思います。
どこまでいけるのか、誰かが想像する飛行距離すら飛び越えてみせたいって思う。
「こんなところで終わってたまるか」と苦しいとき、涙が止まらないとき、何度も何度も自分に言い聞かせて立ち上がって生きてきたし、
人に甘えることが下手なわたしは「なんとかなる」よりも「なんとかしてみせる」という想いで進んできました。
それが時に、爆発的な行動力を呼び起こしてきたんだと思います。
きっとわたしの人生はそんな繰り返しなんだね。
これでまた、わたしの瞳が少しでも美しさを増すことを願って、生きていこうと思います。
回り回って、入社当時に取り掛かった仕事を再度覚えることになることも、どこかしら意味があることなのかもしれないな、とそう感じています。今の自分の仕事をしながらなのでキャパ的にこなしきれるか不安しかないし、慣れるまでの半年ほどは本当に大変だろうしパニックになることも多くあると思うけれど、でも立ち止まるわけにはいかないし、これも出来るようになれば多分きっともう怖いことはないだろうから前だけを見て前だけを信じてもっと強く歩いていきます。

ここから先はわたしみたいに少し不器用だけど、それでも頑張りたいと思っている女の子に寄り添っていけるように、努力は報われるなんてこと約束しないけれど側で見ている人はいるよってことを、わたしは応援しているよってことを、出会いを繰り返せばその中には忘れられないような素敵な出会いがあることを伝えていきたいなと思います。だからこそわたしはストレートに上がることができなくて、良かった。たくさん遠回りしたからこそ心の中で奏でられ浮かび上がってきた感情だなあと感じています。

認めて、引き上げてくれて、こんなわたしの未来を信じて評価していただいた上司には本当に心の底から感謝をしています。
わたしはあの人に出会うために、あの場所にいたんだ、と。
わたしがこの場所で頑張り抜いたこと、
誰かのために頑張りたいと思えたこと、
そしてそれが自分に返ってきたこと、
無駄だと思えたたくさんの時間や遠回りしたたくさんの時間はわたしの心の一部になっていること。
あんなことやそんなこと、今なら全部抱きしめてあげられる気がする。



おめでとうとLINEや電話、社内メールをくれた方々、「あなたなら絶対になれるからめげずに頑張って」と背中を押し続けてくれた方、昇格に今まで関わってくださった方全てに心から感謝を。
今の部署の上司に、「おめでとうの数はあなたがこれまで真摯に仕事にも人にも向き合ってきた成果」と素敵な言葉をいただき、人生の中で仕事くらいしか本気で頑張れたことがなかったけれど、少しくらい自信を持とうと、そう決めました。
こんな出来損ないのわたしに「おめでとう」と声をかけるために自分の忙しい時間を少しでも割いてくれたこと、それだけでも本当に嬉しすぎます。優しくしてくれてありがとう。


そしてこれからも、どうしようもないわたしのことを見放さずに数十メートル先からでもいいので見守っていてください。
そんなあなたに恥ずかしくなく、誇れるわたしでいられるよう精進して参ります。



長くて果てしない道のり、ここまでよく頑張ったね。
本当に本当に本当におめでとう、わたし。
そしてここからがまたスタートです。