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ゆで卵殻剥き選手権

空前の煮卵ブームがやってきた。あ、私の中で。

めんつゆ、醤油、みりん、塩、ごま油などに漬け込んでおいしい煮卵を作ることが楽しい。ちなみに今は卵の茹で加減を調整中だ、程よいトロトロを目指して。

煮卵を作るにはゆで卵を作る必要があるが、ゆで卵を作ったとき卵の殻を剥く作業は、人によっては面倒なものだろうと思う。

私は当然、殻剥きを面倒だと思うタイプの人間だ。おいしい煮卵を作るため、しぶしぶ殻を剥いている。

話は一転し、私の恋人も空前の煮卵ブームを迎えている。板東英二さんもびっくりのゆで卵カップルだ。

恋人はゆで卵の殻を剥くのが好きなようで、何故かと問うたところ、卵の殻を剥くタイムをひとり競っているらしい。

一体何を競っているんだろう。昨日までの(卵の殻を剥く)自分に負けないということなのだろうか。こんなに無駄なかっこよさがあるか。

そんなゆで卵(煮卵)カップルなので、卵の殻をふたり一緒に剥くときは、自然と競争になる。

これまでは殻を剥くスピードを競っていたけれど、速さを追求するあまり、卵の剥き方が雑になるという弊害が出てしまった。本気でやりすぎ。

そのため、次回から「芸術点」も点数に加算されることになった。一体私達は何を目指しているんだろう。

芸術点が加算されることとなった私達の「ゆで卵殻剥き選手権」を、彼は「フィギュアスケートみたいだね」と言った。

フィギュアスケートを愛する全ての人に、心から申し訳なく思った。ごめんなさい。

でも楽しいのでおすすめ、ゆで卵殻剥き選手権。

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