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サブカル大蔵経721北川清・徳山加陽『地図で読む松本清張』(帝国書院)

帝国カラーの地図が懐かしすぎます。

清張の昭和を呼び戻すのに、地図というのはこれ以上ないアイテム。

なぜ地図に惹かれるのかを再考。

どこでも人が住んでいて、悲喜こもごもの生活を送っている。そのことで、自分と日本のどこかが繋がっているような気分と、だからこそ、その場所に足を踏み入れて追体験をしてみたいという想い。

それは清張の作品のテーマと似ている。

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帝国書院の本気。早くも増刷!

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砂の器p.15

『砂の器』は映画の方を先に観ました。

鉄道に乗りまくる丹羽哲郎の労苦と、映画館での渥美清の登場と、大阪の役場のシーンが印象深いです。

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亀田と亀嵩 p.16

昔、木次線に乗った時、亀嵩駅で降りました。ホームか駅前に碑があったような。

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『砂の器』は蒲田で始まる。/京浜東北線の始発は当時も今も早く、現在の蒲田発大宮行は午前4時22分だ(令和2年9月現在)。p.19

 そうか、蒲田駅だったんですね…。

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点と線 p.27

私が初めて読んだ清張作品の『点と線』。「旅」に連載されていたのが嬉しい。これ読むと香椎に行きたくなります。

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『点と線』発表時から西鉄香椎駅前に咲き誇っていた清張ゆかりの桜は区画整理事業に伴い、平成18年、平成20年二度の移植を経て現在も西鉄香椎駅前に健在である。p.35

 現在のJR香椎駅は、JR九州第10位の乗車数を誇るとも書いてありました。

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p.133

巻末付録の『復刻昭和32年中学校地図帳』が大サービスすぎます。索引も涙物。

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