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なぜ子どもは時間を見ながら自発的に朝の用意ができないのか.その2(タスク管理編)

前回は、
なぜ子どもは朝の支度が自発的にできないのか、というテーマについて「時間管理」に焦点を当てて書きました。

・子どもの時間に対する認識が大人と違い、「あと◯分」が把握できていないということをまず大人が理解する
・子どもに残り時間をわかりやすくするために、視覚に訴える工夫をする
がポイントでした。

そして今回の本題。時間管理の問題も何度も繰り返して徐々に本人が掴めていくものなのだと思うが、朝の用意を自発的にできない理由がもう一つ。

何をやるべきなのかを頭の中で整理できていない。

毎日やってるのに!?と思われるからもしれないが、それは、言われることを一つ一つやっているだけ。子どもにとってやるべきことを頭の中でリスト化して、しかもそれを時間内に済ませるというのはなかなか難易度の高いことなのだ。

というわけで、今回の焦点は「タスク管理」について書いていく。

頭の中で整理するという難しさ

大人になると、何十年も繰り返してきた日常生活動作は習慣となっていて、「あれとあれと、あっあれもやらなきゃな」と頭の中でタスクをリストアップして片付けていくことができるようになる。しかし子どもは数年しか生きていないし、赤ん坊の全部世話してもらっていた頃なんてカウントできないのだから子どもの日常生活の習慣なんて浅い。さらに、抽象的な考え方が苦手だ。

そう、その1でもお伝えしたが、抽象的な考えが苦手な幼児や低学年の子には視覚に訴える。よく言われる「見える化」だ。

朝、幼稚園、小学校などへの行く用意は、決まっていることが多い。なので、リストを書き出す。
そして、それを薄型の切れるマグネットに書き出す
項目ごとに切って、出来たら裏返す。出来たことがわかるようにする。

これも親野智可等さん(元教師)の番組で見かけた「見える化」だ。

朝と寝る前の用意を見える化してみた

うちでも作ってみた。それがこちら(実物)

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切れるマグネットシートとマグネットボード、どちらも100均で購入した。合計216円(当時)。完成したときはキラキラのシールで息子が周囲をデコっていたのだけど、ほとんど取れているw 
まさかこれを全世界に向けて公開することになると思っていなかった。映えない写真で申し訳ない。(字も汚いし)

これを作った当時は、まだ息子はあまり字が書けなかったので私が書いたのだけど、もし書けるなら自分で書いた愛着がもてるだろう。そのときは、親は口出しせずにちょっとくらい字が収まらなくても、シールの位置が変でも、放っておいて好きにさせてあげたほうがいい。このボードでやる気を出すのは子どもだから。

その後(うちの場合)

このボードに関しては、当時4歳(年少)の息子は最初の1ヶ月くらいは喜んで使っていた。その後、数ヶ月やったりやらなかったりが続いた。そして毎日同じなので恐らく飽きたのだと思うがやらなくなった。最初はこちらも「ボードやった?」と聞いたり促したりしたが、それでもやらない日が増えたので無理強いせずそのままにした(要は放置)。やらなくなったが朝や寝るまえの用意のリストは頭に入ったようで「あとは◯◯だけやれば完成だよ!」と教えてくれるなど、自分で進捗を把握できるようになったので今は使わなくなっている。小学校に入ったらやることも増えるし宿題もでるようになるので、またリストの整理に新たに作成して活かしていきたい。

ツールを用意する前に《大前提》学校や幼稚園に行きたくない気持ちはないか?

この2回は、「子どもが学校に行きたくない」気持ちがないのを前提に、子どもの特性とその対処法について書いた。しかし、そもそも学校に行きたくないということもあるかもしれない。もしそうだとしたら、自発的に用意するための時間管理とかタスク管理とかはもう全くの的外れだ。こんなnote読んでる場合じゃない。子どもに声をかけてほしい。その際も「無理に聞き出さず」「子どもの感じた気持ちを否定せず」「アドバイスせず」子どもの話を聞いてほしいし、行くことを強要しないでほしい。

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