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ブルーハワイのなんちゃらにでてくる長野の小さな喫茶店について


この本は初めて読んだ時、だいすきなカフェで読んだ時、心があったかくなったし、くすっと笑える所が所々にあってすごく元気をもらえました。

くぅちゃんが好きな作家が燃え殻さんで、それを知って燃え殻さんの本を読み進めているのだけれど、この本、いま読み終わった中では1番好きかもしれない。今日久しぶりに読みたいなと思って2回目を読んでしまったぐらいだから。

ブルーハワイ、好きな話は何個もあるのだけれど私が1番好きなのはスタンプカードの話です。知らない街のスタンプカード。この話の最後の方に「長野の小さな喫茶店」が出てくるのです。長野のどこかは分からないけれどなんだかすごくうれしかった。と、同時に、もしかしてあの喫茶店ではないかなと少し妄想をしてしまいました。なんの根拠もないのに、あそこかなと思った喫茶店。それは私の大切な居場所だった、長野駅前にあった三本コーヒーショップという喫茶店。高校生の頃からたまに行っていて、専門学生の時にアルバイトをさせてもらっていました。昔ながらの喫茶店で、コーヒーメニューが沢山あって、アレンジコーヒーもどれもすごく美味しくて、ランチのパスタやオムライスは絶品でした。何よりもあの喫茶店にいると昭和にタイムスリップしたように感じて、時間の流れもゆっくりに感じるのです。1時間おきになる時計の音を聴きながら、コーヒーを飲みながら過ごす時間がすきだった。
アルバイトをしていた時も、混んでいる時間は戦争だけれど、人がいない時間はマスターや店長がコーヒーを淹れてくれてカウンターで立って飲んだりしていました。カウンターに座り雑誌を広げても怒られなかったです。
ぼろぼろの昔ながらのエアコン、途中で止まってしまった時、マスターが3回叩いたらきっと動くよと。本当に動いてひとりで感動したこともありました。
三本コーヒーショップにも、スタンプカードがあって、持っている人にはスタンプかなにかを押していた気がします。

このブルーハワイに出てくる長野の小さな喫茶店が、三本コーヒーショップだったらいいななんてことを考えながら、久しぶりにマスターや店長のことを思い出しています。

三本コーヒーショップは、去年閉店してしまいました。その場所を通ることもなくなって、だいぶお年だったマスターと店長は元気なのだろうか、元気だといいな。

私はブルーハワイを読んでから、過去出会った人、一度しか話したことのないような人、でも何故か覚えてる人、小さいながらも憧れていた人、色んな人を思い出すことが増えました。今まで本を読んで自分の気持ちに気づいたり、考えさせられたり、自分と向き合うきっかけになったり、素敵な言葉に出会ったり、そういうことはあったけれど、こうやって誰かのことを思い出すことはあまりなくて、しかも本をきっかけに今関わりを持っているわけでもない人たちを思い出すことが、なんだか新鮮で少し嬉しかったです。全て忘れてしまっているようで、こうやって何かをきっかけに思い出すことができて、そういえばこういう人がいたなと、今はなにしてるのかなと考える時間もいいなぁと思いました。


ブルーハワイと私の居場所だった三本コーヒーショップ、勝手に妄想して繋げただけだけれど、嬉しかったなぁ。結末がしっかりある本もいいけれど、こうやって自由に考えて想像することができる言葉だったり文章がやっぱりすきです。

くぅちゃん、素敵な本を教えてくれてありがとう。またおすすめがあったらストーリーにでも載せてほしいな☺️

今日の夜もきっと眠れないから本を読もうと思います。



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