「令和の満塁男」村上宗隆、2試合連続満塁本塁打

東京ヤクルトスワローズの村上宗隆がNPB史上9人目の偉業を成し遂げた。

村上宗隆は東京ドームでの読売ジャイアンツ戦に「4番・サード」で先発出場すると、3回、無死満塁の場面で2打席目が廻った。
村上は巨人先発のマット・シューメイカーが投じた3球目のスプリットを捉えると、これが右翼席中段に飛び込む、今季9号本塁打、しかもグランドスラムとなった。
村上は前日の5月6日、同じく東京ドームでの巨人戦で3回、先発の堀田賢慎からバックスクリーンへと飛び込む今季8号、満塁本塁打を放っていたため、2試合連続の満塁本塁打である。

NPBの歴史で、2試合連続で満塁本塁打を放った打者は村上で9人目である。

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NPBで2試合連続満塁本塁打を記録した選手は意外と少ない。
少なくとも2試合続けて、満塁の場面で打席が廻らないといけないため、一人で成し遂げることができる記録ではない。
投手の完全試合はNPBで今年4月10日に達成した佐々木朗希(ロッテ)まで16人が記録しているが、打者の2試合連続満塁本塁打は、その完全試合よりも難易度が高いと言える。

NPBで2試合連続満塁本塁打の第1号は、ミスター・タイガースこと藤村冨美男。
1953年4月28日と29日の国鉄スワローズ戦で記録した。
ちょうどこの時期、日本でも4月後半から5月初旬にかけて祝日が集中する期間を「ゴールデンウイーク」と呼ぶようになっていた。
大阪タイガースはこの時期、福井、金沢と遠征に出ており、藤村は一発目のグランドスラムを福井市野球場、二発目を石川県立兼六園球場で記録している。

なお、1試合に2本の満塁本塁打を放ったのはNPB史上2人だけ。
1951年10月5日、大映の飯島滋也(1回と7回)と2006年4月30日、巨人の二岡智宏(4回と5回)である。

なんと村上宗隆は6歳の頃、ゴールデンウイークに家族で上京、東京ドームでの巨人戦を観戦し、二岡が放ったグランドスラム2本を目撃していたという。


NPBで3試合連続で満塁本塁打を記録した選手はまだいない。
村上は明日5月8日、ゴールデンウイーク最終日の巨人戦でNPB史上初の快挙に挑む。



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