出産レポート①〜予想外の帝王切開編〜
不謹慎と言われても仕方ないかもしれない。
腹と股の毛を剃られたり点滴に繋がれたりと、帝王切開での出産に向けて準備を進められる中、私は密かに興奮していた。
これが出産直前という境遇に迸ったアドレナリンの効果なのだろうか。もうすぐ待望の我が子に会える喜びと、意識があるまま体を切り開かれるとという未知の体験に対しての興味が、私の中の恐怖心を打ち負かしていた。30年に渡る人生のほとんどを、孫悟空顔負けの『オラわくわくすっぞ!』マインドで駆け抜けてきた私である。今回の帝王切開での出産は人生で3本の指に入る貴重な体験になること間違いなしだ。ハチャメチャが押し寄せて来やがるぜ。
「潮井さんそろそろ行きましょうか」
いただいたお気持ちはたのしそうなことに遣わせていただきます