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おわらない音楽 私の履歴書 / 小澤 征爾

こんにちは、mizuです。
図書館に行ったら、小澤征爾さんの追悼特集で著書とCDが並んでいました。また、音楽に関する本が近くに並べられており、私も興味を持ちました。

私は音楽など芸術に疎いのですが、そんな私でも知っていた方でした。

指揮者という職業は、正直全くよくわかりませんが、知識がたくさん必要。。みたいなことだけ何かで読みました。

でも、これだけ有名なんだから、ずっと有名でずっと成功してきたんだろうと思っていました。なんとなく。。

すごい天才的な音楽家だから、きっと読んでもよくわからないんじゃないかなと思っていました。
しかしながら、非常に私事ですが、今日から趣味のゲームを禁じており、とにかく別の何かをしたい、でも勉強はちょっと手につかないということで、興味本位でこの本を読んで見たのです。

すると、人に話をしているかのような非常にわかりやすい文章で、生い立ちが書かれていたのでした。
最初はピアニストになるつもりだったけど、はまっていたラグビーで指を骨折してめちゃくちゃ怒られた、指揮者という道があるといわれ、指揮者を目指すことにした というようなことが書いてありました。そうなんだ・・・!笑

成り行きでやってみた、みたいなノリで書かれているけど、先生?師匠がついていて、その道を勧められているところからして、やはりすごい才能の持ち主であり、たくさん音楽に人生を費やしてきたのは間違いないでしょう。

いきなり賞を取ったりしても、日本人というだけで、言語の壁やアジア人であることで見下されていたようなことをもあったようですが、それでもいろんな場所で指揮棒を振りかざして生きていくのってすごいなあ・・と素直に思いました。

指揮棒で、演奏家を導いて、音楽を作っていくのって、現在人類の中で一番ハリーポッターに近い人種なんじゃないかって思います。すごい。。

せっかくだからYouTubeで小澤征爾で検索して、実際に聴きながら本を読んでいたのですが、音楽にあまりなじみのない人向けの演奏会の様子を見ていたようで、素人にもわかりやすく説明してくれていました。
文章から伝わってきた、気さく?優しそうな、素敵な人柄が、動画でよくわかって、なんだかうれしかったです。

音楽って生で聞いたら絶対全然違うんだろうな。毎回こんなに大勢の人が大勢の人に向かって真剣に全力で音楽を届けるのか。それがオーケストラ、なのか。YouTubeで聴いているだけでも迫力があるのに、生で聴いたらとんでもないんだろうなあ。

ありがたいことだなあ。そう思いました。

それと同時に、この本の語り口調が本当に気さくで、勝手に知り合いのすごいおじさんの話を聞いているみたいな気持ちになって、でも、もうこの世にはいないのかと思うと、なんだか読んでいて全然なくところじゃないのだけど涙が出てきました。

きっと、読みたい人がたくさんいるからと思って、本は返却してしまって、いまは記憶を頼りにパソコンに感想を打ち込んでいるのですが、思い出してまた涙が出てきました。

私自身、なにも誇れるものをもたないままダラダラと生きてしまっていて、人生どう生きたら面白いんだろうか・・とずっと悩んでいます。多分一生悩むと思うのですが、こんなすごい人でさえも大変なことがたくさんあったことを知ることができて、天才もちゃんと人間で、なにかに苦労してるんだなと思ってなんだか安心しました。

図書館行ってみてよかったです。でも本を一気に読むのって慣れてない私には大変だったので、無理しない程度に少しずつ読書の習慣をつけられたらと思いました。。

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