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働き方改革と、ライフシフトの大切な関係

ベストセラーとなった、LIFE SHIFT(ライフシフト)では、これからはマルチステージになり、生き方を変えていく時代だということが紹介されています。
つまり、企業に就職して定年まで勤めて引退ではなく、企業で働きながら副業やボランティアなども行ったり、一度辞めて復帰したり、起業したりと多様な働き方や生き方があるというものです。
けれども、数十年に渡って続けてきた働き方や、生き方を急に変えることには難しさもあり、痛みを伴うものです。

例えば、在宅ワークが導入され、時間ではなく成果で評価される制度に変化したとしても、毎日出社や長時間労働を継続する方もいらっしゃいます。大勢多数が毎日出社や長時間労働を続ける環境のままでは、在宅ワーク等の利用者がマイノリティとなり、居心地の悪さから活用が進まないということもあるのです。
なぜなのでしょうか?

体に染みついた習慣はすぐには変わらないものです。出社・長時間労働前提に生活が回っていたとすると、そうでない生活を送るのは最初はストレスだからです。
急に在宅時間が長くなると本人や家族も居心地が悪かったり、通勤時間が無くなった分の時間に何をやっていいのかわからないという状況もあります。
また、短時間で成果を出したとしても「こんなに早く終わっていいのだろうか」と不安になることもあります。その際に周りを見て、誰もが長時間労働を続けていると、自分のほうが間違っているのかという感情が沸き上がり、合わせてしまうこともあるのです。

徐々に習慣を変えて、体を慣れさせていく準備期間が必要なのです。
週1日、用事を入れて早く帰宅する。在宅ワークがしやすいようにグッズを揃える、家族の送迎担当の人を設定する等、少しずつ変えていくと良いでしょう。企業としても、新しい制度導入が浸透するまでは、根気強く指導と改善を続けていく必要があります。このプロセスには、個人も企業も痛みを伴います

休職していた人が久しぶりに復職するように、仕事中心だった人が地域や家庭に参入する機会にもなります。長時間労働していれば評価されると思っていた人が、時間ではなく成果で評価される環境に入って行く機会になるからです。最初はどの方も戸惑いがあり、すぐに活躍できないジレンマに陥ります。そのプロセスに寄り添ってサポートを続ける必要があるのです。

同じように、副業やボランティアを始めたいと考える時、介護や育児で休暇を取得する際等も、急な環境変化に適応する際には痛みが伴います。今から、少しずつ環境の変化を進めていくと良いでしょう。

どのように始めたらよいかは書籍でも紹介されています。

プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術」田中研之輔 著