最近の生活に映画に小説に。

 社会人になり、早1か月が経過。そして、配属から1週間が経過。プライベートと仕事の時間が学生時代と違って断絶しているからか、自分の時間がしっかり取れているような、それでいて8時間という一日の3分の1の時間を会社で費やさなければならず時間が足りないような不思議な感覚だ。休日の土日もあっという間に通り過ぎてしまう。

 仕事面でインプットばかりでなかなか文章を書けていなかった。毎日せめて日記はと、書こうとしているがやることがあれもこれとやるべきことが頭に降ってくる中で、日記がどうも抜け落ちてしまう。
 ルーティーン化することが好きで電車の時間なんかも有効活用したいのだが、幸いなことに日々の電車の乗車時間は短く車内で日記を書く時間もない。最近はtwitterを見たり、新聞を読んだり。やるべきこと、やりたいことが多い中で、優先順位をつけるのが難しい。

 そんな最近のぼやきはともかくとして、久々に更新したいと思ったので最近見た映画『四月になれば彼女は』という映画と最近読んだ小説『クジラアタマの王様』の感想についてでも書くとしよう。


 2000円。高すぎ。というのが、一番の感想だ。一人であれば火曜日や水曜日など、割引が入る日に鑑賞するようにするが、友達と映画を見ようとなるとそうもいかない。泣く泣く休日に2000円を払って映画を見ることになる。見たい映画は前売り券を買おうと決意する。前売り券は見に行けなければお金の無駄になるというリスクがあるのだが、逆に購入してしまうことで見に行く理由になる。何かと一人で休日や会社帰りに映画館に行くとなると、めんどくさいという気持ちが勝ってしまう。前売り券を買ったからにはというインセンティブは重要である。

 前置きというか愚痴が長くなったが、『四月になれば彼女は』はウユニ塩湖を映す予告に魅入られて友達に見ようと誘った。最近視聴した映画で刺さった『ソウルメイト』という韓国映画も、旅するシーンが織り込まれており印象的だった。そのため、本作も楽しみしていたいのだ。しかし、本作の原作小説の著者の他の作品の世界観に入り込むのは個人的になかなか難しく、やはり本作も例に漏れず物語を楽しめたかというとそうでもなかったかも。

 登場人物に感情移入することが難しく、何を伝えようとしているのかはぼんやりと受け止めることができたもののそれを伝える手段も含めて刺さるものだったかと言われればそうではなく。と思う反面、きれいな物語ではないちょっと登場人物に納得しきれないところがまた、この「愛」というテーマにふさわしかったのかもと思ったりもした。だって、人間関係ってそう簡単ではなくて、よく少女漫画で描かれるようなキラキラした恋や単純な嫉妬ではないもう少し複雑な抱く本人もきっと自身できっと咀嚼しきれていない、形容しがたい感情に突き動かされて苦悩してながら生きている、気がしている。

 結局何が言いたいのかわからない文章になってしまったが、「うわーめっちゃいい映画だった!」と思えないところがこの映画の良さなのかなと思ったり。見てよかったとは思う。「愛することをさぼってはいけない」というメッセージは、失恋を経験したばかりの自分にはジーンと響いたしね。

 人とぶつかることって難しいんだよね。人付き合いにおいて、どこかで傷つくことってどうしてもあって故にぶつかることを避けてしまいがち。だって傷つくの怖いし。でもちゃんと愛するためにはどこかでぶつかって、ちゃんと話し合ってということが必要なんだと思う。

 自分の考えていることとか相手に対する想いとかって、やっぱり口にしないと伝わらないから。感動とか感謝とかポジティブなことももちろん、ネガティブなことも溜め込むくらいなら相手にぶつけて、お互いぶつかり合ってっていうのが必要なんだと思う。


 さて、『クジラアタマの王様』について。最近本をたくさん読もうとしつつもはかどらないのだけど、やっぱり小説はスルスル読めてしまう。ハードルを下げてまずは小説の読書習慣をつけるとでもするか。

 ファンタジーと現実の両方を描くのであれば何かもう少し強い繋がりというか納得感を生む何かが欲しかったと思ってしまった自分もいたのだけれど、総じて楽しめた。挿絵のように夢が漫画で描かれて徐々にその意味が明かされるため、ページをめくる手が止まらなくなる。物語がどういう帰結にたどり着くのか、

 伊坂幸太郎さんの本は実は『アイネクライネナハトムジーク』くらいしか読んだことがなくて、こちらは群像劇であったし全然違うテイストの小説だった。ただ、起承転結の繋げ方がうまいというか、点と点を繋げて一つの物語を成立させる感じが私はすごく好きだ。

 朝井リョウさんは登場人物一人ひとりにスポットライトを当てて、その考え方とか感情とかそういうものを表現するのにすごく長けていると感じる。平野啓一郎さんは小説を通してのテーマが明確で、読者も登場人物とともに考えることを促されながら読み進めるという面白さがある。と思う。こうやって作家の作品の特徴を自分なりに考えてみるのも面白い。

 さてさて来週も頑張りますか。

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