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ストイックを考える

 ”ストイック”であることが良いという風潮の世の中。ストイックの意味を検索してみると「禁欲的に身を厳しく持するさま」と出てきた。ほうほう。格好良いではないか、、、。ちなみにストイックの反対は”エピキュリアン”。快楽主義らしい。
 どちらも欲深くなかれ。ストイックは理想・目標を定めそれに向かい禁欲的に身を厳しく持する。一方、エピキュリアンは欲に屈するのではなく現状のなかにある快楽を得ることで幸せになろうねっていう考えである。

 人間がこれまで発展してきたのは”ストイックさ”のおかげである。目の前の欲に屈さず、現状に満足せず、先人が努力してきた結果が現代の文明である。わたしのようなエピキュリアンばかりの世の中だったらきっと”肉うめえな!”とギャートルズのような暮らしを未だにしているだろう。人間が精神的な成長をする上でも、もちろんストイックさが必要とする場面は出てくる。人間は自身の不完全さを認めつつ完全を追い続ける生き物であるから。大切なのは自分の不完全もちゃんと認めてあげること。エピキュリアン的な考えはストイックであること同等に大切なのかもしれない。

 なんでもかんでもストイックな生き方をしている友人がいる。朝毎日5時に起き、英会話の勉強をし、ジムに通い、ダンスを習い、恋活も頑張りと何とも隙のない生活をしている。彼女はキラキラした笑顔を見せるが、わたしは知っている。その笑顔の下には果てしない渇きが広がっているのだ。彼女は自分の努力している姿が好き。別にそれが悪いと思っているわけではないが、何もない自分を愛することができないのは大きな問題である。ストイックでなければいけない、「何かをしないと自分は満たされない」。それはとても不健全なことではないのか。だからこそエピキュリアン的思想は大切なのだ。自分が何を持っていなくても自分に満足できる、自分を愛することができる。不完全な土台を受容した上でストイックに生きる人間は強い。”ストイックであることが素敵”っていう世の中の風潮、どうも解せない!!!同等にエピキュリアン的思想も大切にしてほしい。要はバランス!!


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