この物語はフィクションであり、　実在の人物とは一切関係ありません。

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その日、私は些細な直観を感じて、夜のウオーキングにでた。自分の中の予定と違って、下の子が一緒に行きたい、というので、連れていくことにした。20分ほど歩いて帰宅したが、満たされないので、家族に子どもを託してもう一ラウンド、ウオーキングをすることにした。なんとなく「右」に行った。21時近くなると、車どおりはまばらだが人通りがほとんどなく、とても歩きやすかった。住宅街と店舗の入り混じる場所で、街灯もついており怖さはなかった。
私は電灯の下で歩みを止めてウオーキングアプリで歩数ををチェックしていた。電灯の下とはいえ周りは暗いので私の姿は周囲からは見えないかもしれない。
遠くから歌声が聞こえてきた。

ロックンロールの……♪

（気持ちよさそうだな）

もっと近づいてくる。声量は最高潮だった。

ロックンロールの正体は！！♪
ロックンロールの正体は！！！♪

ロックンロールの正体は、と熱唱していた。
そういえば、わたしは知らない。ロックンロールの正体を。
そして歌い手の正体はおそらくは青年だろう。

反対側を歩いていたが、目前5メートルとなったあたりで私に気づいたらしく、歌が急に消えた。
そして背中越しの位置になり、しばらくすると再開したのであった。

内心オモシロかった。
ふと
足元を見ると、鳥の羽が一枚。

なぬ。

わたくしごとではありますが、鳥の羽を見かけた時には
目に見えないところからのサイン、だと勝手に設定している。

過去に、車を運転しながら、「AかBか。Bでいいのか！！おしえてくれー！！」などと車でガチ思考で運転しているときなんかに、
鳥の羽がフワアーと舞うのを見つけてしまった。
答えはB　みたいなかんじである。フタをあけるとやっぱり、Bであった。

というわけで今回も
鳥の羽が何かを物語っていると思いいたり
まずはグーグル先生に正体を聞いてみた（手打ちで）。
そのまんま　ロックンロールの正体　と打ち込んでみた。

すると、ロックンロールとは、初めは性行為のスラングであったことを知った。
なにー
だ、だから、イエモンの歌とかあんなかんじなのか！と3秒で納得した。

ふむふむ、すると、この現象に従うと、
私がロックンロールの正体から性行為というキーワードを導き出したので、ううーむ、
性のことを、子どもに教えられるように勉強しないといけないな、性教育のことだな！という思考の流れになり、納得して
全く腑に落ちたのであった。

そして休日前であるが平日と同じ時間に子どもたちを寝かしつけて私も布団に入り休んだ。健康的な週末の終わりであった。

翌朝、子どもがいつも通りの時間に先に起きると、そこから子どもたちはテレビにくぎ付けとなっていた。
すると、珍しく旦那が入室してきて
なんと、昨日まさに夜道で調べた、ロックンロールというものを、朝っぱらから数か月ぶりに提案しに来たのだった。

あの青年は、だれだったのか。目に見えぬものの使いか。