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名シーンから学ぶBLUE GIANT①

基本的に漫画はレンタル派です。
ですが、2つだけ単行本を揃えた漫画があります。

「鋼の錬金術師」と「BLUE GIANT」の2冊です。

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中でも今回は「BLUE GIANT」について書かせてください。


みなさんは「BLUE GIANT」という漫画をご存じでしょうか。
作者は石塚真一さん。
宮本大(ミヤモトダイ)という、仙台にいる高校生が主人公で
テナーサックスを片手に「世界一のジャズプレイヤー』になることを目標にストーリーが進んでいきます。

BLUE GIANTはジャズの漫画ですが、ジャズの漫画として括ってしまうととても勿体ないです。
BLUE GIANTの面白さは熱量やそれぞれの人間ドラマにあります。
今回はいくつかの名シーンをもとに、BLUE GIANTの魅力をお届けできればと思います。

1.毎日練習→初ライブ(第一巻より)

中学の時に友人から勧められたジャズのCD・ジャズのライブを見て
大はサックスに目覚めます。
それから高校1年から高校3年まで毎日独学で広瀬川でサックスを吹き続けます。

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消耗品である「リード」を買いに来る頻度が高すぎて、
楽器店の店主からも凄いと言われます。

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そんな中、楽器店の店主からライブをやってみないかと提案されます。
さびれたジャズバーのバンドに急遽入る形で。


初めてのライブに意気込む大ですが、
若さの余り熱量が空回りしてしまいます。

常連客のおじさんには「君のサックスはうるさいんだよ!」と怒鳴られ、
同じステージのバンドメンバーには「今日はもういいよ」と言われ、
楽器店の店主が気遣いの言葉をかけてくれる中、
返事もさながらよろよろとその場を立ち去ります。

そして、一人公園に向かった大ですが
この後のシーンがかっこよすぎます。

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「へでもねえや。」
高校生とはいえ、こんなポジティブシンキングできる人います??

2.マサ兄からサックスを買ってもらうシーン(第二巻)

大には2歳上のお兄さん(マサ兄)がいます。

作中当初は大が16歳。マサ兄が18歳。
高校を卒業して、工場で働いています。

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最初の初任給も仲間といくパチンコでなく、
大と妹の彩花のためにファミレスでご馳走してくれます。
母親を失った家族にとってしっかり者のお兄ちゃんって感じです。

そんな中、大が「サックス吹いてみたいんだよね」とこぼします。
大はバイトして買うつもりでしたが、マサ兄は初任給の残高をもとに楽器店に足を運びます。
そしてこのシーンです。

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「一番いいやつ。この店で一番いいやつをください。」
「ローンってあります?36回ローンで」

自分のためでなく、家族のために思い切ってローン組むってのがかっこよすぎます。
しかも18歳の若造が。
自分だったら到底できません。

その3年後にローンを返し終える描写もあるのですが、
こちらもかっこよすぎます。

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3.小休止・感想

改めて読み返すと大と僕は反対の性格をしています。

「熱中」と「飽きっぽい」。
「まっすぐ」と「天邪鬼」。
「ハートが強い」と「弱い」。
「ポジティブ」と「ネガティブ」。

僕は大にはなれないけど、マンガから強いパワーを感じました。
以前紹介した「やりたいことの見つけ方」という本の著者八木仁平さんは大を尊敬していて、その原点がわかったような気がします。


話は変わるのですが、
同じジャズの漫画で『坂道のアポロン』という漫画があります。

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これはどちらかというと「友情」や「恋愛」などの青春物語が中心で、
BLUE GIANTは「熱量」や「成長物語」という視点が強いです。

坂道のアポロンは少し甘酸っぱい気持ちになって、
BLUE GIANTはただただ圧倒される。

坂道のアポロンを読むとmoaninが聴きたくなって、
BLUE GIANTを読むと、moment's noticeが聴きたくなる。


どちらも面白いのでぜひ見てみてください!
(BlUE GIANTは名シーンが多いので続編を書きます!)




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